Appleが、失敗に終わったサファイア素材の製造工場を、新たにデータセンターに転用する計画を明らかにした。
アリゾナ州メサにあるこの工場は、AppleがGT Advanced Technologies(GTAT)に貸し出していたもの。GTATはそこで傷や衝撃に強いサファイアディスプレイを「iPhone 6」向けに製造することになっていた。ところが、GTATは満足な品質のディスプレイを製造できず、2014年10月に米連邦破産法第11条の適用を申請した。
破産関連書類では、GTATがAppleとの契約を「厄介かつ極めて一方的」なものと考えていたことが明らかになっている。
Appleの広報担当Kristin Huguet氏は、Bloombergの取材に対し、電子メールで次のように回答している。「当社はアリゾナ州にデータセンターを新設することで、米国内への投資を継続できることを誇らしく思っている。そこは当社グローバルネットワークのコマンドセンターとして機能する予定だ。この数十億ドル規模のプロジェクトは、当社がこれまで行ってきた中でも最大級の投資となる」
このデータセンターでは、Appleのフルタイム従業員として150人が雇用されるほか、建築および購買関連で300〜500人分の雇用が創出される見込みだと、アリゾナ州知事のDoug Ducey氏は述べている。同センターは、Appleが世界各地に設けているデータセンターのコマンドセンターとして機能することになる。
GTATの破産によって700人の雇用が失われたが、Appleが地元のパートナー各社と協力した結果、半数の元従業員に新たな仕事が見つかったという。
Appleは当初、このサファイア工場で2000人を雇用すると述べていた。
なお、新設のセンターでは、すべての電力を再生可能エネルギーによって賄う予定で、Appleは近くに発電能力70メガワットのソーラーファームを建設する計画だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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