サムスンは、グローバルデザインチームの新しいリーダーにLee Don-tae氏を起用した。
サムスンがデザイン部門の責任者に選んだLee氏は、1月からチームに合流している。Lee氏はこれまで、ロンドンを拠点とする大手デザインスタジオtangerineの共同最高経営責任者(Co-CEO)を務めていた。tangerineは、デザイナーのJonathan Ive氏が1990年に勤めていたスタジオだ。
Appleはかつて、tangerineのデザインコンサルティングの顧客だったことがあり、Ive氏はAppleのノートPC「PowerBook」の初代モデルのデザインに携わったが、その後Appleに移籍した。
一方のLee氏は、サムスンのグローバルデザインチームのシニアバイスプレジデントに就任する。The Wall Street Journalが報じているように、これによってLee氏は世界の同社デザイン拠点の全権を任されることになる。
サムスンの担当者はThe Korea Heraldの取材に対し、Lee氏は「特定の製品に注力するのではなく、サムスン全体のデザイン力を高めることに取り組んでいく」と述べている。
現在47歳のLee氏は、tangerine在籍中に、LG、Virgin Australia、British Airways、ニコンなどと仕事をした経験をもつ。tangerineによるとLee氏は、サムスングループ傘下サムスン物産の「デザインマスター」を兼務し、韓国の高級マンションブランド「Raemian」のインテリアをデザインしていたこともあるという。
Lee氏は今後、Chang Dong-hoon氏のチームに加わることになる。Chang氏はかつてサムスンのモバイルデザイン部門のトップを務めていた人物で、現在はデザイン戦略部門の指揮に専念している。同氏は2014年5月、スマートフォン「GALAXY S5」の販売不振を理由に辞任を申し出た。モバイルデザイン部門を引き継いだのは、デザイン部門のバイスプレジデントを務めていたLee Min-hyouk氏だ。
スマートフォンおよびタブレット業界が混戦の様相を増す中、サムスンは利益の減少に苦しんでいる。モバイルデバイスは軒並み一定水準の洗練度に達したため、企業にとっては製品の差別化が難しくなっている。そのため、デザインがよりいっそう重要性を増しているのだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
開発経験ゼロからのローコード開発で
医療ニーズに応えた病院向けシステムを構築