「iOS 8」アップデートが「iPhone」や「iPad」「iPod」で占める容量をめぐって、Appleが訴訟に直面している。
マイアミに住むPaul OrshanさんとChristopher Endaraさんは、カリフォルニア州で訴状を提出し、彼らの購入した16GバイトのiPhoneとiPadで実際に使用可能な容量が公称値より少ないこと、そして、「iPhone 5s」を「iOS 7」からiOS 8にアップグレードしたら実際に使用可能な容量がさらに少なくなったことを主張した。
iOS 8は一部のデバイスでは利用可能なストレージの23%以上を占有することがあり、iOS 7からiOS 8にアップグレードしたら、ユーザーはさらに1.3Gバイトのストレージを失うこともある、と原告は訴状の中で主張している。
「Appleの不当表示と省略は欺瞞的であり、ユーザーの誤解を招く。なぜなら、平均的な消費者が製品を購入するかどうか決めるときに検討する重要な事実を同社は省略しているからだ」(同訴状)
「皮肉なことに、AppleはiOS 8のことを『これまでで最も大きなiOSリリース』と宣伝している。もちろん、彼らが言及しているのは、iOS 8の文字通りの容量ではない。iOS 8の利点とされるものを賞賛する同社の大量のマーケティング資料の中で、iOS 8の容量は完全には開示されていないようだ」(同訴状)
さらに、iPhoneやiPad、iPodの16Gバイトモデルを購入したユーザーは、このストレージ占有のために、「iCloud」ストレージを購入せざるを得ない状況に追い込まれている、と原告は主張する。
「これらの抜け目のないビジネス戦略を利用して、(Appleは)公称値より少ないストレージ容量を提供し、切羽詰まった状況、例えば、消費者が子供や孫の発表会、バスケットボールの試合、結婚式で動画や写真を撮影しようとしているときなどに、その不足しているストレージ容量を販売しようと申し出る。分かりやすく説明すると、Appleがユーザーから不当に奪っているストレージ容量は1Gバイトにつき約400~500枚の高解像度写真に相当する」(同訴状)
原告は、16GバイトのAppleデバイスを購入したほかのユーザーも代表する集団訴訟を目指しており、500万ドル超の損害賠償を求めている。
Appleはこの訴状について、まだコメントを出していない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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