コミュニティサイト「it-tells」の2015年--“楽しい体験ができる場”の再構築で勝負へ - (page 2)

コミュニティは交流の意思を強く持つ人が中心にいると成立する

 コミュニティで盛り上がっているものとしては、SEGA IDにひも付いている関係から、オンラインゲーム「ファンタシースターオンライン2」(PSO2)関連が最も活発ではあるものの、それ以外でも管理者が毎日こまめに書き込みを行って活動しているところは活性化しているという。そのひとつとして挙げたのが、声優の保志総一朗さんの公式コミュニティ。「好きなものについて語り合う場を作るというit-tellsの基本思想からして、有名なタレントさんの知名度にだけ頼った集客施策はちょっと違う。その上で保志さんはタレントという見方をされるかもしれないけれど、知名度でコミュニティを運営しようとしているのではなく、このコミュニティのなかでファンの方々との交流をしっかりとやっていこうという強い意志を持って参加しています。そのような人が中心にいるとコミュニティは成立します」(竹崎氏)と説明する。

 ほかに盛り上がっているコミュニティとしてはラジオ番組「林原めぐみの Heartful Station」やセガ公式の「ぷよぷよ」「セガ・ハード・ガールズ」といったものもあるが、ユーザー主体の「写真部」や「ラーメン部」といったコミュニティも活況だという。

  • 画像&投稿コメントコンテスト

 今後はコミュニティの活性化や主体性の強い人たちへのサポートも強化していくという。コミュニティ管理人をフィーチャーしたインタビューをユーザー向けに公開するなどして新しいコミュニティの周知をはかる。また、写真部とit-tells運営事務局の共同展開で、特定の期間でテーマに沿った写真を投稿する「画像&投稿コメントコンテスト」を1月20日まで実施中。10万円分のiTunesカード、もしくはウェブマネーをプレゼントするといったキャンペーンも展開している。「このキャンペーンでコミュニティの参加者が一週間で100人ぐらい増えてます。賞品提供がベストとは限らないが、いろいろな工夫をしていきたい」(竹崎氏)という。

  • ユニークなコミュニティや、その管理人を定期的に紹介する特設サイト 「今週もいったる!

 またコンテンツとしての読み物についても強化する方向でいるという。もちろん読み物自体はコミュニケーションではない。ただし、独自性の強い読み物はit-tellsを見てもらうための動機付けとして必要だと考えているという。たとえばゲームプランナーで古書店主でもあるとみさわ昭仁氏の公式コミュニティ「ぐるぐる千鳥足」では、同氏が独自の切り口でお酒について語る連載コラムを展開。お酒に関するうんちくを読むことができ、そこでは同時にとみさわ氏自身とお酒に関する雑談も行われている。そういった二面性をもったコミュニティを意図的に作っていくと同時に、その存在を広く認知させていくことにも注力したいとしている。

新しいシステムの投入を契機に勝負を仕掛ける

 it-tellsの2015年としては、システム面でのさまざまな修正や改善はもとより、大がかりな仕様追加などを施した正式サービス版を春から初夏にかけて投入予定。そこから思い切った施策に打って出て勝負する方針だという。前述した対外的な認知拡大やコミュニティの活性化などはもとより、7月に実施した謎解きイベントのような、コミュニティでの発言が現実とリンクするようなゲーム的な面白さを持つ企画も展開予定。ほかにもさまざまな企画や仕掛けによってit-tellsを“楽しい体験ができる場”にしていきたいとしている。

 「エンタメの会社が運営するサービスなので、やはりit-tellsを通じて楽しい体験をしてほしいと考えています。体験というものをいろんな形で提供して、その驚きや喜びを共有してもらえるプラットフォームでありたい。第一には語らいの場であることは変わらないけれど、参加した方にどういったメリットがあり、楽しみが経験できるのかをわかりやすく提供していくのが、2015年のit-tells。最初に考えていたことはまだやりきっていないし、振り切ったところまでいかないと面白さも答えも見えてこない。参加した人が楽しくて得をする、なおかつ面白い体験ができる場にすることを意識して勝負したい」(竹崎氏)。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]