筆者が2014年にレビューした「Beats Solo2」は、世界で最も人気の高いヘッドホンの1つを大幅に強化した後継機種だった。筆者はSolo2を気に入り、200ドル付近のオンイヤーヘッドホンの有力な選択肢の1つと考えている。ただし、快活で「刺激的」なサウンドが好きな人向けだ。
では、筆者はなぜ「Beats Solo2 Wireless」にそれほど魅力を感じないのだろうか。Solo2 Wirelessは、外観は有線のSolo2に似ているが、追加の電子部品と充電式バッテリが本体に組み込まれているため、Solo2よりわずかに重いモデルだ。
1つめの理由は価格である。300ドルという価格は、有線であろうとワイヤレスであろうと、ヘッドホンとしては高額だ。この価格帯になると、ユーザーの期待は大きくなる傾向にある。最高の性能を求めることはないかもしれないが、それに近いものを期待するはずだ。
Beats Solo2 Wirelessは、その域に達しているとは言い難い。Bluetoothヘッドホンとしては非常によくできているが、より大型で高価なBeatsブランドのワイヤレスヘッドホン「Studio Wireless」(380ドル)の「優秀」なレベルには届いていない。装着感や音質がStudio Wirelessに及ばないことなどがその理由だ。
だからといって、Beats Solo2が劣悪なヘッドホンではないということは、はっきりさせておきたい。しかし、Studio Wirelessなど、この価格帯でもっと優れたワイヤレスヘッドホンが複数存在することは、ほぼ間違いないと言える。
筆者は通常、オンイヤーヘッドホンとオーバーイヤーヘッドホンの比較にそれほど時間をかけないが、コンパクトなSolo2 Wirelessと大型のStudio Wirelessのどちらを買うべきか迷っている人はたくさんいると思う。
コンパクトさにはいくつか利点がある。Solo2 WirelessはStudio Wirelessよりも軽い。また、より小型の携帯用ケースに折りたたんで収納することができる。確かにStudio Wirelessよりは携帯性に優れているが、Boseの250ドルの「SoundLink on-ear Bluetooth headphones」など、Solo2 Wirelessより軽い競合オンイヤーヘッドホンもいくつかある(BoseのこのモデルはSolo2 Wirelessより約62g軽い)。
指摘しておくべき点はほかにもあり、Solo2 Wirelessは非常にぴったりとフィットする(走っているときでさえ頭にしっかり固定される)ため、耳がかなり強く押さえつけられる。
筆者は、オンイヤーモデルにしては比較的快適だと感じたが、米CNETのニューヨークオフィスの2人の編集者は、装着感が少しきつすぎると感じた(2人とも多少の圧迫感を覚えた)。一方、BoseのSoundLink on-ear Bluetoothは頭を強く振ると少し動くが、装着感はSolo2 Wirelessより快適だと全員が感じた。
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