リクルートが本腰入れるフィリピン旅行予約サイト「Travel Book」 - (page 2)

CEO交代でサイト運用力をアップ

 もう1つ力を入れているのが、サイトへの信頼感を醸成するためにも行っている「コールセンター」の施策。電話で問い合わせた顧客のコンシェルジュのような立場で宿泊したい施設に対する要望を聞き、おすすめのホテルを紹介する。

 現在約10人のオペレーターで休日・深夜帯に関わらず対応できる体制をとっており、応答率は90%ほどだという。まだオンラインでの予約完結に不安を感じるユーザーも多いため、果たす役割は大きいという。さまざまある施策のうち、どれに対して、どのぐらいの費用をかけるかの判断は、経営者と現場の腕が試されるところだ。

 今後、サービスの利便性や信頼感にさらに磨きをかけ、将来的には国内で最大手を目指す。各デバイスからの流入は現時点で、PCが約5割、スマートフォンが約3割、タブレット端末が約2割となっており、今後はスマートフォンからの予約を増やすための開発にも力を入れていく。


コールセンターの様子

 一方で、フィリピンのネット旅行予約市場が今後どのように伸びていくのか、その時にユーザーが真に求めているものは何なのかは不確実な部分も多く、その変化の芽を見つけ、対応できる組織を作っていく必要があると話す。

 村井氏は、フィリピンで組織を作る上でのコツを3つ挙げてくれた。1つは、経験の乏しい現場の担当者がきちんと動けるように、できるだけ具体的な指示を出し、背景を伝えること。これは、担当者に自ら課題設定と解決策の提示を求める、いわゆる日本のリクルート的なやり方とは異なるアプローチだという。

 2つめは、従業員に感謝と愛情を伝えること。現場の担当者への期待や、組織への貢献に対する評価を、対面でもメールでもきっちりと伝える。感謝の気持ちや愛情をストレートに言葉で表現することの重要性をフィリピンでは強く感じるという。3つめは、管理職とメンバーのルートを分ける企業が多い中で、全員に平等に昇給や昇進の機会を提供すること。こうしたことが従業員のやる気を引き出し、高いパフォーマンスにつながる。

 フィリピンで経営を経験してからの自身の変化について村井氏は、「目線が変わった」と表現した。自分のキャリアや興味のためだけの努力では面白みがなく、今は組織を成長させ、ともに事業成長を楽しみたいという思いが強いという。経営者の身に起こること、その難しさ、醍醐味をリアルに日々感じているようだ。

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