Bluetooth Special Interest Group(SIG)は米国時間12月3日、Bluetoothのバージョン4.2を今週に入って正式に採択したことを発表した。バージョン4.2の主なアップデート内容としては、プライバシーの向上、高速化、そして、まもなく策定されるプロファイルを使ってIP接続を可能にすることがあるという。
Bluetooth SIGによると、Bluetooth 4.2で導入されたプライバシー設定は、消費電力を低減する一方で、政府機関で求められるレベルのセキュリティ機能に基づいて開発されているという。新しいプライバシー機能は、制御を消費者にゆだねており、Bluetooth接続を悪用してデバイスを許可なく追跡することを難しくしている。たとえば、ビーコンを使っている小売店舗で買い物をする際、ユーザーは自分のデバイスとのやりとりをビーコンに許可しない限り、追跡されることはないという。
Bluetooth 4.2は、高速化されるとともに、「Bluetooth Smart」デバイス間におけるデータ転送の信頼性も向上しているとBluetooth SIGは述べる。Bluetooth Smartパケットの容量を増やすことで、デバイスのデータ転送は、これまでのバージョンに比べて最大2.5倍高速になっているという。データ転送の高速化とパケット容量の増加により、転送エラーの発生率が減少する。また、それにともないバッテリ消費が軽減されるので、より効率的な接続が可能となる。
また、Bluetooth SIGによると、Bluetooth 4.1でリリースされていた機能や4.2でリリースされた新機能に基づいて開発されることで、Internet Protocol Support Profile(IPSP)はBluetooth SmartセンサがIPv6/6LoWPAN経由でインターネットに直接アクセスすることを可能にするという。IP接続によって、既存のIPインフラを使ったBluetooth Smart周辺デバイスの管理が可能になるとBluetooth SIGは述べている。
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