Twitterは、同社のハラスメント問題を解決しようとしている。同ソーシャルネットワークは米国時間12月2日、同社モバイルアプリに対する一連の新しいツールを発表した。会員らはこれを使用して、嫌がらせに対処し、誹謗中傷行為を報告し、自分がブロックした相手を確認することができる。
これらのツールは待ち望まれていたものだった。2014年9月には1カ月の間にアカウントにログインしたユーザーが2億8400万人にものぼったTwitterにはこれまで、会員らが互いに送信する辛辣な批判や誹謗中傷のメッセージを制御する手段がほとんどなかった。
2013年、作家であるJane Austenの肖像を英国紙幣に採用するための活動を展開したある社会評論家が、殺害および強姦を予告する複数の脅迫を受けた。Robin Williamsさんが2014年8月に死去した際には、一部のTwitterユーザーがWilliamsさんの娘に対して悪質なメッセージを送信したため、彼女は自分の携帯電話からアプリを削除することになった。同じ8月、ビデオゲームにおける女性の描写を専門に研究しているAnita Sarkeesian氏がツイートによる脅迫を受け、身の危険を感じて自宅から避難している。
Twitterは、同社モバイルアプリに対する今回の新機能によって、ユーザーらが同サービス上で互いに送信する1日あたり5億件のメッセージの邪悪な部分に対処できるようになるだろうと述べた。また同社は、今回のような取り組みは、同社チームによる対応時間の短縮につながるはずだとも述べた。
Starting today we're rolling out an improved way to flag abusive Tweets. See how it works.
https://t.co/Yf6cStz0z1
— Twitter Support (@Support) 2014, 12月 2
しかし同社は、この処理の自動化には取り組んでいない。Twitterユーザーは、自分に嫌がらせをする各アカウントを報告しなければならないため、組織的な活動の標的になったユーザーにとっては、これらのツールの効果はかなり低い。
Twitterは手動で苦情を確認しており、それもこの処理を遅くしている。しかし同社は、支援方法を提供しようと努力している。例えば、同社は、ユーザーに代わって第三者が報告できるようにしており、また、組織的な活動に対する同社対応のスピード化を図ろうとしている。
その他の新機能として、ユーザーは同サービス上でブロックしたユーザーをより詳細に確認できるようになった。この機能にもさらに多くのツールを追加する予定だと同社は述べた。
Twitterによると、これらのアップデートは現在、少数のユーザーに提供されており、数週間のうちに全ユーザー向けに提供開始される予定だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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