任天堂が同社のゲームタイトルを任天堂以外のハードウェアでもプレイできるようにするのではないかといううわさは、時折流れている。これまでのところ、そうしたうわさは中身のないものであったが、お蔵入りにされるにはまだ早いようだ。任天堂は、2014年6月23日付で同社の「Game Boy」端末エミュレータの特許を出願していたことが、米特許商標庁(USPTO)が米国時間11月27日に公開した書類で明らかになった。
「Hand-Held Video Game Platform emulation」という名称のこの特許は、次のように説明されている。
「『GAME BOY.RTM.』『GAME BOY COLOR.RTM.』および/または『GAME BOY ADVANCE.RTM.』などの携帯型ビデオゲームプラットフォームを、低機能のターゲットプラットフォーム(例えば、航空機や列車で利用する背もたれのディスプレイ、パーソナルデジタルアシスタント、携帯電話)上でエミュレートするためのソフトウェアエミュレータが、高品質のグラフィックスとサウンドを提供する一連の機能と最適化により、ネイティブプラットフォーム上でのゲーム体験をほぼ再現する」(USPTO書類)
ただし、これは新しい技術ではない。この技術は2000年に最初に出願され、その後2003年、さらに2012年に更新されている。とはいえ、今回は「分割出願」として出願されているので、まったく新しい特許になる。ちなみに、2012年に更新された特許は、「継続」扱いだった。
この出願書類には、Game Boyシステム向けに設計されたソフトウェアが、Game Boy向けに設計されていないデバイス上で動作することを可能にするソフトウェアについて説明されている。Game Boyシステムは、任天堂独自のサウンドおよびグラフィックス用ハードウェアを備え、今では時代遅れとなったマイクロプロセッサを搭載している。
この特許によると、これらの端末には、航空機の背もたれのタッチディスプレイ、家庭用コンピュータ、携帯電話、PDA、「その類の他のデバイス」が含まれている。
公開された書類には、「PDAからPCまでの、さまざまなプラットフォーム向けに複数のGAME BOY.RTM.エミュレータを作成済みだ。ただし、さらなる改良は可能であり、かつ望ましい」と記されている。
「改良が必要な部分として、低機能のプラットフォーム上での許容できるスピード性能、高品質のサウンドおよびグラフィックスを確保することが挙げられる。(中略)性能面の課題は、一部のビデオゲーム開発者にGAME BOY.RTM.プラットフォームから最大限のパフォーマンスを引き出そうとする傾向があることから、難化している」(同書類)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」