UPDATE UberとSpotifyが提携し、Uberの配車サービス利用時に、ユーザーが自分の「Spotify」ステーション、楽曲、プレイリストを再生できるようにする。Uberの最高経営責任者(CEO)を務めるTravis Kalanick氏とSpotifyのCEOであるDaniel Ek氏は米国時間11月17日、記者会見を開いてこの提携を発表した。この提携の下、「Uber」アプリにSpotifyボタンが配置されるという。Spotifyの有料会員がこのボタンを押すと、車に乗り込んだときに直ちに自分の音楽が流れる。この新機能は21日から10都市で提供開始される予定。
どちらの企業にとっても野心を果たすための転換点であるとは言い難いが、それでもUberとSpotifyの今回の提携は、両社の目標を前進させるものだ。Uberは、Spotifyが抱える多数のユーザーに、競合する配車サービスの中からUberを選択するためのインセンティブを提供できることになる。Spotifyにとってもこの提携は、自動車という、ユーザーが音楽を聴く静かな空間に入り込むための、ややニッチではあるが拒否する理由はない手段である。
Ek氏は、「車載分野にどのようにして参入するかは、われわれにとって大きな課題の1つである」と述べた。「自動車に統合するだけではなく、次世代の交通システムについて検討したところ、Uberはわれわれにとってぴったりの相手だ」(Ek氏)
両社は提携の金銭的条件を公表しなかったが、Kalanick氏は新興企業である両社の「双方にメリットがある」条件だったと述べた。
Uberはこれまでにも、StarbucksやUnited Airlines、Hyatt Hotelsなどの企業と提携している。しかし、今回の提携は、SpotifyアプリがUberアプリに実際に組み込まれるという点でさらに価値がある。ユーザーがUberアプリを開くと、自身のSpotifyアカウントに接続できるボタンが表示される。ユーザーはUberに配車を依頼する際に、Spotifyの自分のプレイリスト、またはUberが厳選して提供するプレイリストから音楽を選択することができるようになる。
ただし、すべての車両でSpotifyが利用できるわけではない。運転手が自分の車両でこの機能を搭載することを許可している必要がある。Kalanick氏は、乗客がどのような音楽を選択しようとも、大多数の運転手が同機能を歓迎するだろうと確信していると述べた。
同サービスは、ロンドン、ロサンゼルス、ニューヨークシティ、ナッシュビル、メキシコシティ、サンフランシスコ、シンガポール、ストックホルム、シドニー、トロントなどの都市で提供開始される。将来的には世界中で提供される予定だ。ユーザーがこの機能を利用するには、Spotifyのプレミアムアカウントを所有している必要がある。
両社は21日に、ライブイベントも開催する。Andrew W.K.、Jake Owen、Diploといったアーティストが参加するこのイベントでは、2つのアプリを同期させているユーザーに試乗の機会が提供される予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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