楽天は11月17日、ティザーサイトを公開していたCtoCフリマアプリ「ラクマ」のウェブサイトを正式にオープンし、出品受付を開始した。
Android版は11月25日、iOS版の時期は未定だが審査は済んでいるため、「11月25日、またはそれほど時期をずらさず」(同社)ダウンロードできるようにするとしている。利用には楽天IDの取得が必要。楽天はラクマにより若年層を取り込みたいという。
ラクマでは、メルカリやFrilのような既存のフリマアプリと同じく、スマートフォンのカメラで商品を撮影し、簡単に出品できる。出品者と購入者はアプリ内でコミュニケーションをとることができ、商品の詳細を聞いたり、価格を交渉したりできるという。
また、エスクローを導入するほか、楽天オークションの運営を経験しているスタッフによるパトロールを実施してサービスの安全性を高める。
売買成立時の手数料を含む出品手数料は基本無料だが、売り手が売上金を口座から引き出す金額が1万円未満の場合、また買い手がコンビニ払いを利用した場合には、手数料として1取引あたり税込216円がかかる。なお、楽天銀行を利用する場合のみ、売上金は商品の受け取りが確認されてから最短で当日に指定の口座に振り込まれる。
売上金は毎日出金するようにした。新サービス開発室課長の井上貴文氏は「リアルのフリマに近い体験を提供できる」と自信を見せる。
なお商品購入の決済は、クレジットカード、コンビニ払い、ペイジー、楽天スーパーポイントに対応。出品物の売上金を口座に振り込まず、次の商品購入に充てることが可能だ。
フリマアプリについて、楽天常務執行役員の高橋理人氏は「仕組み自体は誰でも作れる。実際にラクマは約3カ月で作った。大事なのは運用で、そこで競合サービスとの差異が生まれてくるはず」と話した。
楽天オークションや楽天市場との連携も進める。楽天市場の執行役員である河野奈保氏は「楽天市場で買って不要になったものをラクマに出品し、そこで得たお金でまた楽天市場で買い物をする。そういう経済圏が広がれば」と期待を寄せる。
ラクマの収益モデルは検討段階にある。井上氏によれば、商品数が充実してきたタイミングで広告モデルを検討する可能性が高い。また、手数料無料を撤廃したり、会費を徴収したりといったことは考えていないという。
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