ヤフーは11月7日、個人向け遺伝子検査サービスを開始した。利用するにはYahoo! JAPAN IDが必要で、税込価格は4万9800円。なお、18歳未満は利用できない。「Yahoo!ヘルスケア」が取り組むプロジェクト「HealthData Lab」の一環として提供する。
このサービスでは、肺がん、大腸がん、前立腺がんなど22種のがんをはじめ、2型糖尿病、脳卒中、心筋梗塞、肥満などの病気発症リスクや、血中尿酸値、飲酒量、筋力、血圧などの体質を含めた約290項目を解析する。
自分の祖先を調べることもでき、母親から受け継ぐミトコンドリアDNAから「自分と同じ遺伝子を持つグループがどこで生まれてどう移動してきたのか」がわかるという。
サービス利用時には、まずYahoo!ショッピング内の専用ストアで解析キットを購入する。到着後にマイページで利用登録をし、生活習慣調査への回答と、唾液試料の返送を行うと、後日、マイページで解析結果を閲覧できるようになる。解析キットの返送から解析結果の閲覧までにかかる時間の目安は「2カ月以内」とのこと。
なお、6月と8月に募集した無料先行モニターに対しては、当選通知(解析キットの郵送)が完了しており、11月中旬より、6月募集モニター分から順次解析結果を閲覧できるという。
今後、臨床遺伝専門医などの遺伝カウンセリングを受けられる有料サービスの提供を予定しているほか、医師や栄養士などにウェブで相談できる、サイバーバズが運営する有料サービス「Doctors Me」をサービスサイトで紹介していく計画だ。
またHealthData Lab全体としては今後、産官学の専門家と連携し、サービスで得られた多くのデータを研究に活用することで、さらに精度の高い予防法や治療法のエビデンス(根拠)を見つけたり、体質に合った医薬品の開発へ応用したりする考え。
さらに、個人の健康情報を収集して可視化し保存できる仕組み「PHR(パーソナルヘルスレコード)」も提供する予定。歩数などの日々の運動量、睡眠時間、体重や体脂肪などの情報を、センサが搭載されたスマートフォンなどのデバイスを用いて収集し、2015年内に提供予定のPHRアプリを使って登録、管理できるという。
ヤフーでは8月、個人向け遺伝子解析サービスを10月に開始すると発表していたが、「サービス内容を充実させるため」に11月まで後ろ倒しにした。
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