シャープは11月6日、同社のハイエンドスマートフォンに搭載されている音声アシスタント「emopa(エモパー)」に関するウェブプロモーションを開始した。
emopaは、出勤前の時間になると「今日は雨が降るそうですよ。傘を忘れないでくださいね」といった天気予報を知らせてくれたり、就寝時にいつもとアラーム設定が異なると「明日のアラームがオフになっています。大丈夫ですか?」と確認してくれたりする。
単に基本的な情報を伝えるだけでなく、独自のエンジン解析により、感情豊かに話しかけるのが特長だ。例えば、自宅に帰ってスマホをテーブルに置くと、「今日は8700歩きました。いい一日でしたか?」「今日は私、お役に立てましたか?」「今日は少し頑張りすぎたかも」など、その日の行動にあわせて話しかけてくる。センサ制御ICにより、少ない消費電力でユーザーの行動を理解できるという。
今回のウェブプロモーションでドラマ仕立てのemopa紹介動画に起用された水泳の北島康介選手は、「emopaの一言に気付かさせてもらえる瞬間があって楽しかった」と話す。女優の篠田麻里子さんも「emopaは新しいパートナーという感覚が持てる。人間とスマートフォンの新しい関係を感じる」と語った。
本体をやや雑に置くと「痛い」と言葉を発したり、充電が必要になると「おなかがすいた」と話すなど、“ちょっと憎めない存在”を目指す。
emopaが声を発するのは自宅だけで、それ以外は画面のみで知らせるのが基本となる。ただし、外でもemopaと会話したい時は、スマートフォンを左右に振ると「うっかり寝ていました」などと話しだし、音声で応じてくれる。
シャープ 通信システム事業本部 副本部長の新井優司氏は、emopaについて「新しいスマホの価値を生み出す新機能。先進的デバイスも革新的デザインの取り組みも引き続き強化していくが、単に“便利に使える道具”から“人に寄り添う道具”にしていかなければならないと考えている」と説明する。
emopaを支えるのは、同社が一部の家電製品に搭載している「ココロエンジン」だ。家族向けに展開する家電に対し、パーソナルなモバイル端末向けに新開発した。シャープは、厳しいスマートデバイスの競争下で新たな付加価値の確立を目指す。
「人と端末との本来の関係はどうあるべきか、立ち戻って考えた。モバイル端末をお客様にとってもっと愛着が感じられるパートナーにすることを目標に開発した。emopaは、さまざまな状況に合わせてタイミング良く、気の利いた言葉で、ユーザーの言葉にヒントを与えたり、親しみや癒やしを提供する」と語った。
emopaが搭載されているスマートフォンは、NTTドコモの「AQUOS ZETA SH-10G」、ソフトバンクモバイルの「AQUOS CRYSTAL X」、ディズニーモバイルの「SH-02G」の3機種だが、将来的には全機種に搭載していきたいとしている。
なお、ウェブサイトでは篠田麻里子さんと北島康介選手によるemopaのプロモーション動画が見られる。ドラマ仕立ての動画で、どのように使えるのかが分かる。現在第1弾が公開されており、12月中旬に第2弾、2015年1月下旬以降に第3弾を公開予定だ。また、動画公開に合わせTwitter投稿キャンペーンも実施している。
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