では、何が変わったのだろうか。重要な変更点は「Touch ID」の追加だ。ようやく、ホームボタンに触れるだけでiPad miniのロックを解除できるようになった。これにより、パスワードを入力せずに「iTunes」で認証を行うことや、「iOS 8.1」から「Apple Pay」での購入も可能になる。ただし、iPad miniには、小売店での実際の決済に必要なNFC回路が搭載されておらず、Apple Payはアプリ内購入にしか利用することができない。
ほかの変更点としては、米国および英国ではセルラーモデル向けの新しい「Apple SIM」がある。Apple SIMにより、ユーザーは自分の好きな(認定)通信キャリアでアクティベートすることができる。そのほかとなると、2013年モデルからの変更点は、シルバーとスペースグレイだけだった本体カラーに、ゴールドが追加されたことしかない。変更点はこれだけだ。ほかはすべて同じである。
新しいiPad mini 3の価格は、16Gバイトモデルの399ドルからだ。64Gバイトモデルは499ドル、最もハイスペックの128Gバイトモデルは599ドルである(セルラー接続機能を備えたモデルは、それぞれ130ドル割高)。一方、iPad mini 3とほぼ瓜二つで、「iPad mini 2」と呼ばれるようになった2013年モデルは、16Gバイトモデルが299ドル、32Gバイトモデルが349ドルだ。つまり、iPad mini 2はiPad mini 3の最も魅力的な代替機になった。
Touch IDのために割高なiPad mini 3を購入する価値はあるだろうか。追加のストレージが必要な場合、選択肢は限られる。あるいは、どうしてもゴールドカラーが欲しいという人が仮にいたとしても、われわれは決して責めはしない。これらの条件に当てはまらない人に買ってもらうのは、少し難しいだろう。
2013年モデルと同様に、2014年のiPad mini 3も素晴らしいタブレットだ。iPad Airより少しだけ携帯性に優れたタブレットを求めている人にとっては理想的なサイズである。優れたパフォーマンスとバッテリ持続時間、美観を兼ね備えたiPad mini 3は、今も市場で最高レベルの小型タブレットという位置づけだ。しかし、この1年の間に市場は進化している。魅力的な「Nexus 9」が発売されていること、そして、選択肢となる素晴らしいデバイスがかつてないほど多く存在することを考えると、旧モデルが12カ月前に提供したのと同じ価値をiPad mini 3が今提供できるとは考えにくい。幸い、2013年モデルは以前より安くなった。われわれなら、そちらを購入するだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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