ソフトバンクは11月4日、2015年3月期 第2四半期(4~9月期)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比58%増の4兆1044億円、営業利益は同19%減の5967億円、ただし2013年度上期のガンホー、ウィルコムの子会社化に伴う一時益を除くと22%増で、純利益は同37%増の5607億円となった。
なお、2014年度の連結業績予想は8兆円。EBITDA(償却前の営業利益)は約2兆円を見込む。ただし、営業利益はSprintの営業利益予想の引き下げに伴い、1兆円(一時益を含まず)から9000億円に下方修正している。
「ソフトバンクはガチョウである」──ソフトバンク代表の孫正義氏は、ガチョウが描かれたプレゼンテーションを背景にこう切り出した。
同社が保有する時価総額は、阿里巴巴(アリババ)、ガンホー、Yahoo!の時価総額だけでソフトバンク本体の時価総額を上回る。孫氏は、それ以外にもこれまでのインターネット企業への投資実績を挙げ、3877億円の累計投資額に対し、累計回収額は11兆6699億円。リターンは30倍になっていると説明する。ソフトバンクは、イソップ童話の「ガチョウと黄金のたまご」のようにコンスタントに金のたまごを生み出すガチョウだというわけだ。
中でも、アリババは孫氏が10年以上前から注目し、早くに投資した企業の一つだ。9月にニューヨーク証券取引所に上場し、時価総額は世界で10位の29兆円。IT企業の時価総額としては、Apple、Microsoft、Googleに続く世界4位の会社にまで成長している。
「当時は、日本の経営陣やジャーナリストから、中国ってどうなんだと懐疑的な意見が寄せられ、批判もいただいた。しかしものごとというのは、中長期を見て、目先の意志決定をするのが私の考え方。かつて中長期のトレンドを見て中国だと言ったように、今からインドだと申し上げたいと思う」とし、現在はインドに注目しているとした。
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