次世代マーケターに求められる素養--米Twitterのメリッサ・バーンズ氏に聞く

藤井涼 (編集部)2014年09月18日 07時00分
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 デジタルマーケティングカンファレンス「アドテック東京」が、9月16~18日にわたり開催中だ。最終日となる9月18日のキーノートスピーチでは、米Twitterのグローバルブランドチーム責任者であるMelissa Barnes(メリッサ・バーンズ)氏が登壇する。

 バーンズ氏は、Twitterと提携するパートナー企業のグローバル展開やプロモーションを支援するグローバルブランドチームを率いている。今回が2度目の来日となる同氏に、Twitterを活用した広告商品のグローバルトレンドや、マーケティングプラットフォームとしての優位性などを聞いた。


米Twitterのグローバルブランドチーム責任者・Melissa Barnes氏

 なお、Twitterの広告商品についてはこちらの記事を参照してほしい。

――Twitterを活用したプロモーションやブランディングの世界的な動向を教えてください。

 従来の広告主は、大きなイベントなどでTwitterを活用することが多かったのですが、最近は特別なイベントなどではなく、日々のあらゆる瞬間でTwitterを介してターゲットコンシューマに接触する機会を設けるなど、使われ方が変化してきていると実感しています。また、Twitterはテレビと融合することで非常に大きなインパクトをもたらせることから、広告主による活用も増えています。

 それにともない、我々も製品のイノベーションを加速させています。最近は、Twitter上で買い物ができる「コマースカード」(「Buy」ボタン)をローンチし、日本でもTwitterからほしい商品をAmazonのショッピングカートに追加できる「Amazonソーシャルカート」の提供を開始しました。また、Twitterの中でアプリをダウンロードできる機能なども実装しています。

――決済やアプリのダウンロードまで可能になったTwitterが、今後目指すマーケティングプラットフォームの形は。

 これからも特に意識したいのは「デザイン」です。まだTwitterを使っていない潜在的な人でも使ってみたいと思ってもらえるような、洗練されたデザインにしていく必要があるでしょう。またTwitterには、影響力のあるインフルエンサーの情報が拡散され、世の中の事象に対して大きな影響をもらたす力があります。我々はそれをさらに支援したいと思っています。

 例を挙げると、米国のアカデミー賞の授賞式で、司会者がある写真に対してリツイートしようと呼びかけたところ、340万人にリツイートされたことがありました。その様子を多くの報道機関が報じ、さらにそれを見た人々がお互いに反応し合い、最終的には340万人の発信に対して、44億ものインプレッションがありました。この影響力は本当に大きいと感じています。

――マーケティングプラットフォームとしては「Facebook」も多くの企業に利用されています。Twitterは若年層が多い、リアルタイム性が高いなど、さまざまな強みがあると思いますが、Facebookとの最大の違いは何だと考えますか。

 確かに若年層は伸びてはいるのですが、実はもっと上の年齢層の利用者も増えているので、現在は幅広い年齢層で成長しているといえます。

  • 米国で放送された映画「ショーシャンクの空に」に関するツイート数の推移。どの放送日でも同じシーンで盛り上がる傾向にある

 私が考えるTwitterならではの魅力は「公共性」です。知り合いだけでなく、自分では直接接触できないようなセレブや国の元首などの人々ともつながりを持てるのです。また、発信された情報が非常に広範に及ぶことも特徴です。そこにテレビなど多くの媒体が融合することで、Twitter上で交わされているストーリーがどんどん世界中に広がっていく、これが大きな特徴であると考えます。

――マーケティングデータの精度はどうでしょう。Twitterでは匿名のユーザーが多く、発信内容もユーザーによって異なります。

 我々が収集できるデータは、企業のマーケティング担当者には非常に価値があるものだと思っていただけるでしょう。Twitterでは、1日に10億以上のツイートが投稿されています。それらの膨大な情報から、人々の行動パターンや、消費者の考え、トレンドなどをいろいろな角度から検証して活用できます。

 また、我々が提携するデータ収集会社では、人々が「いつ買い物に行こうか」「夕飯は何を食べようか」と考える瞬間を把握できます。そういったデータをもとにして、広告主は見込顧客がどこにいるのかを考えたり、マーケティングキャンペーンではどういったクリエイティブを用意するかを検討したりできます。

 サクサクのフライドポテトを揚げることができる機械を製造しているある会社では、柔らかいフライドポテトが好きだと投稿しているユーザーが、どのレストランに行っているのかをツイートデータから把握して、そのレストランに対して「サクサクなフライドポテトにしてみてはどうか」と売り込みに行くといったこともしています。

――日本市場についても聞かせて下さい。日本ではプロモーションに活用できる「Twitterカード」などの認知度がそこまで高くありません。

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