新しい2種類のiPhoneには、カメラにも相違点がある。いずれも8メガピクセルのカメラを備え、オートフォーカスの高速化や最大240fpsのスローモーション撮影(「iPhone 5s」の2倍)など、重要なアップグレードがいくつか施されているが、iPhone 6と違って、iPhone 6 Plusのカメラには光学式手ぶれ補正機能も搭載された。この機能はGALAXY Note 4などのほかのスマートフォンにも搭載されており、手ぶれの影響を緩和する。
また、ホーム画面を横向きで表示することもでき、横向き画面を利用するアプリもより多く提供される。
これらの点を除けば、4.7インチモデルと同じ特徴を多く備えており、「iOS 8」や64ビットの「A8」チップを搭載する点も同じだ。この新プロセッサは、グラフィックスを50%高速化し、25%高速なCPUを提供すると言われている。高速化の度合いはiPhone 5sのときほど大きくないが、電力効率は高まっているはずだ。
しかし、プロセッサが新しくなったとはいえ、2013年モデルから新型iPhoneにアップグレードする理由を見つけるのは前回より難しい。スペックを見る限り、速度とグラフィックスの改善は2013年の「A7」ほど劇的な進化ではないように思える。カメラ機能はいくつか強化されている(例えば、新しいセンサはフォーカスと画質を改善する可能性がある)が、背面カメラは8メガピクセルのままだ。
しかし、「Apple Pay」を考慮に入れると、iPhone 6シリーズにアップグレードしたい気持ちになるかもしれない。このiOSの新機能は、小売店やオンラインでの購入体験を効率化し、内蔵の近距離無線通信(NFC)チップと「Touch ID」指紋スキャナを利用する。この機能を利用するには、最新のiPhone 6のいずれかのモデルが必要だ。Apple Payは「Passbook」経由で機能し、決済用の安全なコードを生成する。
ストレージサイズも魅力的な要素だ。ミッドレンジとハイエンドのモデルはついに、容量が2013年モデルの2倍となり、最大で128Gバイトを利用できる。
iPhone 5から待ち続けていた人や、大型スクリーンが欲しい人、Apple Payを試してみたい人は、iPhone 6シリーズを購入するといい。美しいデザインも最高だ。しかし、これらの新デバイスはどちらかと言えば前世代を発展させたものであり、必ずしもスマートフォン分野における大幅な飛躍ではない、ということは覚えておいてほしい。
Appleは2機種のiPhoneとApple Payのほか、同社初のスマートウォッチである「Apple Watch」も発表した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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