福岡市は、9月3日よりデジタルクリエーターやエンジニアを対象にしたトライアルワークプロジェクト「ぼくらの福岡クリエイティブキャンプ」をスタートした。経験を積んだクリエイティブ人材を福岡市に呼び込み就労させるのが狙いだ。
福岡市への移住を希望する人材は、サイト上から登録する。その後、福岡市に拠点を持つIT系企業とのマッチングを行い、正式採用を前提にした2カ月間のOJT(トライアルワーク)を実施する。
同日、キックオフイベントをDAIKANYAMA T-SITE GARDEN GALLERYにて開催。プロジェクトの説明や受け入れ企業の紹介、在福岡市企業であるBBDO JWESTのコンテンツプランナー眞鍋海里氏と在東京企業、バスキュールのプロデューサー西村真理子氏の対談など、福岡や九州エリアでのクリエイティブ産業の違いなどをテーマにしたクロストークが行われた。
キックオフイベント終了から数日で複数名の登録者がおり、すでにマッチングの準備にとりかかっているという。今後、10月11日と11月8日にもイベントを実施し応募者を募っていく。
受け入れを希望する企業からの問い合わせも多いという。福岡市 経済観光文化局 新産業・立地推進部 企業誘致課の山下龍二郎氏は、「行政が積極的に企業と一緒に取り組み、就労をサポートすることで福岡市内の企業もプロジェクトの受け入れ企業として積極的に参加いただいている」と話す。9月10日現在で16社が受け入れ企業として手を挙げており、就労希望者とのマッチング機会は増えているようだ。
福岡市にはLINE Fukuokaの自社ビルが建設中で、数百名規模の人材採用に動き出している。また、国家戦略特区の「創業特区」に指定され、スタートアップ支援を積極的に行う計画も発表し企業誘致にも積極的になっている。その流れの中で福岡市で働く人材の確保が求められている。
「首都圏には福岡や九州に帰りたい人がたくさんいます。福岡市には首都圏の経験者を強く求める企業が多く存在します。それをつなげることで市内に変化をもたらす流れを作りたい」と山下氏。人材と企業のマッチングを行政がサポートする新しい試みはスタートしたばかりだ。
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