福岡市は、デジタルクリエイター・エンジニアを中心に福岡への移住を促進するイベント「ぼくらの福岡移住計画2014 in TOKYO」を3月29日に開催する。時間は13時~17時で、場所はマイナビ9Fマイナビルーム(東京都千代田区)。料金は無料で、先着160名。ウェブサイトから申し込める。
福岡市は、クリエイティブ産業の集積を「市の成長戦略」として掲げる。福岡市が主催する初の試みで、実際に福岡に移住したクリエイターや現地企業との交流を通じ、福岡で暮らし、働くことを具体的に考えるためのセミナーとなっている。
キーセッションには、LINEから執行役員 兼 LINE Fukuoka取締役の池邉智洋氏が登壇し、「LINE福岡拠点構想と求める人材」をテーマに語る予定だ。LINEは福岡市内に自社ビルを建設中で、新社屋は2015年に竣工する見通し。1000人規模の入居を予定している。
また、米Intel主催の次世代ユーザーインターフェースコンテスト「Intel Perceptual Computing Challenge」でグランプリを受賞したしくみデザインの代表中村俊介氏が特別ゲストで登壇する。このほか、福岡を拠点に世界で活躍するクリエイティブ企業7社が参加する。exsa、空気、gumi West、サイバーコネクトツー、Fusic、paperboy&co、ポリフォニーデジタルらが参加予定で、プレゼンや求人情報の発表が行われるほか、交流会も予定されている。
なぜ福岡市はクリエイター・エンジニアの誘致に力を入れるのか。福岡市経済観光文化局 新産業・立地推進部 企業誘致課 企業誘致係長の山下龍二郎氏は、「インターネットがあればどこでも仕事ができる、というところで街の将来をつくっていきたい」と話す。
福岡は、上海にも東京にも所要時間は約90分、福岡-羽田便は1日56往復ある。さらに福岡空港-博多駅間は地下鉄で5分と、アクセスや利便性に優れているのが特徴だ。東京よりも、オフィス賃料は2割~5割、人件費も2割程度安く、地震が発生した場合でも東京圏と同時被災リスクが低いことから、リスク分散としての適性も企業から評価されているという。
若者率(人口に占める15歳から29歳の割合)は、19.2%と政令指定都市で1位を誇る。シーサイドももち地区には約200者の企業を持つ情報関連産業の集積地があり、理工系の大学やコンテンツ系の専門学校なども多く、新卒学生は一定規模いるという。
一方で、企業が新規拠点を立ち上げるのに、人材として新卒だけでは難しい。ある程度キャリアを持った人を誘致したいという狙いがあるとした。
福岡市では、今後も定期的にイベントを行い、ウェブ、アプリ、IT、ゲーム、映像、アニメーションのクリエイターとエンジニア、企業が出会う場を創出したいとしている。
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