「rsizr」は、アップロードした写真のサイズをオンラインで変更できるウェブサービスだ。単純に同じ比率で縮小するのではなく、被写体周囲の余白部分だけを省いたり、被写体の間隔を狭めるなどして、被写体のサイズをなるべく維持しつつ画像の天地左右を縮められることが特徴だ。
本サービスはFlashで動作する。まずはサイトを開いて写真をアップロード。写真のプレビューが表示されたら、縮小したいサイズのおおよその目標を決め、上部および左部に表示されているバーをドラッグして解析を行う。解析が終わるとマウスドラッグで画像が縮小できる状態になるので、必要な大きさにリサイズしたのち、ローカルに保存すればよい。
本サービスの目玉となるのは、シームカービングという特殊なアルゴリズムによる、画像内の余白や間隔だけを切り詰める機能(retargetと呼ばれる)だ。例えば二人の人物が写っている場合、まず左右の余白を切り詰め、続いて2人の距離を縮めてサイズを縮小してくれる。つまり被写体のサイズを維持しつつ、不要なエリアを省くことで全体のサイズを縮小してくれるのだ。
これらの調整が限界に達すると、今度は人の顔の眼や口といったパーツはそのままに、額や頬など塗りが比較的フラットな部分を縮小して指定のサイズに近づけようとする。人物ではさすがに違和感が大きいが、これが風景などであれば意外と気にならず、もとのイメージを維持したまま画像を縮小できる。特定のエリアに影響を及ぼさないようブラシツールを用いて保護することも可能だ。
単純に画像を縮小するだけであれば幅と高さを指定してリサイズするか、あるいは上下左右の余白を切り詰めればよく、本サービスにもこれらの機能は備わっているのだが、このシームカービングによる縮小であれば画像内の要点を保ったまま縮小が行えるので、情報量を保つことができる。解析後すぐに結果が反映されるわけではなくやや時間がかかるが、じわじわと縮まっていく様子は見ていて面白い。写真に限らず、ベタ塗りが多いロゴデザインのシミュレーションなどでも、役に立つケースがありそうだ。
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