日本の“アプリ取り放題”を米国へ--ソフトバンクの「App Pass」始動

藤井涼 (編集部)2014年08月29日 10時00分
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 ソフトバンクモバイルは8月29日、米Sprintと共同開発したスマートフォン「AQUOS CRYSTAL」(シャープ製)の発売にあわせて、総額4万円以上のアプリが月額370円で取り放題になるサービス「App Pass(アップパス)」を開始した。アプリ開発会社は同プラットフォームを通じて日米にアプリを展開できるようになる。

 サービス開始当初は、ゲーム、エンターテインメント、ビジネス、ツールなど、さまざまなカテゴリのアプリ約90種類を用意。有料アプリはメモリ高速化アプリ「驚速メモリ」(通常1886円)など、「Google Play」のランキング上位のものを充実させたという。また、毎月500円分の「App Passチケット」を提供し、無料のゲームアプリで使用できる有料アイテムなどを購入できることが特長だ。


ソフトバンクモバイルの田中伸忠氏(左)と甲立隆雄氏(右)

日本のビジネスモデルを米国へ

 「米国キャリアでは、パートナー企業のサービスをそのまま提供していることが多く、独自に展開しているものは少なかった。そこで、日本のビジネスモデルを展開してみてはどうかと考えた」――ソフトバンクモバイル サービスコンテンツ本部 第一サービスコンテンツ統括部 サービスコンテンツプロデューサーの田中伸忠氏は、サービス開発の経緯についてこう語る。

 日米共通のプラットフォームやサービス形態にすることで、グローバル展開したいアプリ開発会社の参画を期待できることが他社にはない強みだ。もちろん、Sprint側にも求められているアプリで、かつローカライズも必要となるため、すべてのアプリが米国で提供できるわけではない。また、報酬についてはより多く使われたアプリの配分比率が高くなるレベニューシェアモデルを採用している。

  • 「App Pass」のトップ画像

  • 3つの強み

  • アプリのラインアップ

 サービス開始当初は、カメラアプリ「カメラZOOM FX」や知育アプリ「Toca Hair Salon 2」など、数タイトルが米国から日本向けに提供されている。また、日本からも今後30タイトル近くが米国で提供される予定だという。まずは、サンリオなど米国でも人気のキャラクターアプリや、「CocoPPa」などすでに米国で多くのユーザーを抱えているアプリを配信する。

 また、日米でのアプリの共同調達の話しも進めているという。「たとえば、日本側からほしい米国のコンテンツがあった場合にSprintのコネクションを活用するなど、それぞれのロケーションを活かしたやりとりができる」(田中氏)。

まずは数百タイトルに拡充、iPhoneへの対応は?

 App Passの対応機種は、Androidスマートフォン9機種(AQUOS CRYSTAL、203SH、205SH、206SH、302SH、303SH、304SH、301F、DMO16SH)で、今後販売するAndroidスマートフォンには標準で対応する。やはり気になるのはiPhoneへの対応だが、iOSではApp Store以外でのアプリ配信が認められていないため、当面はAndroidのみの提供となるという。なお、KDDIはアプリ取り放題サービス「auスマートパス」をウェブブラウザ経由でiPhoneユーザーに提供している。

  • 米国版の「App Pass」

 またソフトバンクでは2月から、Yahoo!プレミアムや通販サイトLOHACOの割り引きなど、さまざまな特典が得られる「スマホとくするパック」を月額525円で提供しているが、特にサービス内容や提供方法に変化はなく、App Passと“両輪”のサービスにしていきたいという。ただし、今後の利用状況をみながら“セット割”などの施策は検討していきたいとした。

 今後はまず数百タイトルまでアプリを増やしていく。特に米国のアプリやチケットを使用できるアプリ内課金に対応したタイトルを積極的に増やしていきたいという。ところでソフトバンクの傘下には、「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」を提供するガンホー・オンライン・エンターテイメントや、「Clash of Clans」を提供するSupercellがいる。この両タイトルの提供についても気になるところだが、現時点では「話はしている」程度で、大きな動きはないとのことだ。

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