スマートフォン「キルスイッチ」法、カリフォルニア州で成立

Richard Nieva (CNET News) 翻訳校正: 編集部2014年08月26日 12時08分
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 カリフォルニア州は米国時間8月25日、州内で販売される全てのスマートフォンで盗難防止セキュリティ機能を自動的に有効にすることを義務付ける最初の米国の州となった。

 Jerry Brown知事は25日、8月に入って州議会で可決されたいわゆる「キルスイッチ」法案に署名した。スマートフォンキルスイッチは、スマートフォンが盗まれたときに所有者が本体をロックして操作不能にすることができる機能だ。同法案は2月、州上院議員のMark Leno氏によって提出された。起草者はサンフランシスコ地区検事のGeorge Gascon氏である。

 ミネソタ州は5月、キルスイッチ法案が通過した最初の米国の州となったが、その法律は同機能がデフォルトで有効になっていることは求めていなかった。この違いについて、カリフォルニア州の法案を支持する人たちは、非常に重要とみなしている。

 Leno氏は上院において、同法案が最初に提起された4月の段階で「オプトインでは問題は解決しない。なぜなら、全てのスマートフォンで同機能が有効になるわけではないからだ」と述べていた。全てのスマートフォンで同ソフトウェアが有効化されているのが当たり前になれば、窃盗犯ははなからスマートフォンを盗もうとは思わなくなるだろう、というのが同法案の狙いだ。白熱した議論を経て、同法案は僅差で当初否決されたが、2週間後の2回目の投票で可決された。

 この法律の目的は、政府の役人が「流行性の病気」と呼んできた問題に対処することだ。モバイルセキュリティ企業Lookoutによると、米国のスマートフォン所有者の10人に1人はスマートフォンを盗まれた経験があるという。2013年には、300万人以上の米国人がスマートフォン盗難の被害に遭った。Consumer Reportsによれば、この数字は前年のほぼ2倍だという。

 同法は、2015年7月1日以降にカリフォルニア州で販売されるスマートフォンに適用される(タブレットやそのほかのデバイスは対象外)。同法に準拠しないスマートフォンを「故意に小売販売」した場合、1台当たり500ドル~2500ドルの罰金が科される。

 同法案は、携帯電話業界の抵抗に遭ってきた。キルスイッチはハッカーに悪用されるおそれがある、と同業界は考えているからだ。しかし、同法の支持者は携帯電話会社の動機に疑問を呈してきた。携帯電話会社は保険業界のパートナーと高い利益を生む契約を結んでいる。

 携帯電話業界を代表する業界団体CITAは、Brown知事の決定を冷笑するような反応を示した。「本日の動きは、業界が実施してきた取り組みの幅広さを考えた場合、不必要だ」とCTIAで対外および国政担当のJaime Hastings氏は声明で述べた。

 「このような州ごとの技術要件は、利便性を損ない、無線利用者に対して悪影響を及ぼす」(Hastings氏)

 同法はキルスイッチをデフォルトで有効にすることを義務付けているが、それを除けば、大半のスマートフォン所有者に影響を及ぼす変化はほとんどない。世界の1位と2位のスマートフォンメーカーであるAppleとサムスンは、盗難防止ソフトウェアを既に自社スマートフォンに搭載している。

カリフォルニア州版「キルスイッチ」法案を2月に提出した州上院議員Mark Leno氏とサンフランシスコ地区検事George Gascon氏
カリフォルニア州版「キルスイッチ」法案を2月に提出した州上院議員Mark Leno氏とサンフランシスコ地区検事George Gascon氏
提供:Richard Nieva/CNET

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。

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