ベンゼンとノルマルヘキサンは、がんや神経損傷を引き起こすと考えられている化学物質だ。そしてこれまでは、どちらもAppleの「iPhone」「iPad」「iPod」「Mac」の組み立て最終段階で使われてきた。
The Associated Press(AP)によると、Appleは米国時間8月13日、同社の全デバイスの組み立て最終段階でベンゼンとノルマルヘキサンを使用禁止にすると発表したという。同社のデバイスを製造する工場労働者を保護する取り組みの一環だとされている。
ベンゼンとノルマルヘキサンには潜在的な危険性があるが、APによると、Appleは22の工場で4カ月間の調査を行い、これらの工場で働く約50万人の中で危険な状態にさらされた者はいなかったと結論づけたようだ。具体的には、問題の化学物質が見つかったのは4つの工場だけで、それも通常の安全レベルの範囲内だとAppleは判断した。ただ、そうした調査結果を得ながらも、Appleは問題の化学物質の使用禁止に踏み切った。
5カ月前、活動家グループのChina Labor WatchとGreen AmericaがAppleに対し、これら2つの化学物質の使用をやめるように要請していた。
Associated Pressによると、Appleは今後も、デバイス製造の初期段階においてはこれらの化学物質の使用を容認するが、最大許容量を引き下げるという。問題にされた2つの化学物質は、主に洗浄溶剤に含まれている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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