まず試聴したのは、ジャズシンガーとして出発したものの、最新の「While You Were Sleeping」ではエレキギターを大胆にフィーチャーし、ロックやElectronic Dance Music(EDM)の要素もたっぷり取り込んだホセ・ジェイムズ。その歌声が実にマイルドに伝わってきた。
エレキギターは刺激的になり過ぎず、音場には密度感がある。これは前述したようにイヤーパッドの素材や厚みによるものだろう。音質的には有線よりもBluetoothは不利とされる。しかし、ワイヤレスであることの便利さは捨てがたい。そこで、ドライバはもとより、イヤパッドなどによって低域に厚みを出し、サウンドクオリティのアップを図っていると見た。
日本におけるボサノバの第一人者、中村善郎の「ボサノヴァの歴史」でも、その温かなボーカルを堪能することができた。サウンドステージも自然な広がりがある。解像度の高さで聴かせるというよりも、ボーカルやギター、パーカッション、サックスなどが一体となって柔和な空間を織り上げる、そんな印象だ。
また、クラシックのピアニスト、ヴァレンティーナ・リシッツァがマイケル・ナイマンの作品に挑んだ「ピアノ・レッスン~リシッツァ・プレイズ・ナイマン」は彼女の起伏に富んだタッチを感じることができた。特に力強い指さばきで紡がれる中低域の深みや厚みも耳に届く。
WR780の価格はオープンだが店頭では1万円を切ることになるという。ヘッドホン、イヤホンとも激戦区のこのゾーンに、また新たなハイコストパフォーマンス機が投入されたといえる。
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