ディー・エヌ・エー(DeNA)代表取締役の守安功氏は、8月6日に開催された決算会見で、同日LINEがゲームファンドを立ち上げることを発表したことについて、「現時点では当社の戦略ややることに変化を与えるようなことではない」と見解を述べた。
LINEは9月に100億円規模のゲームファンド「LINE GAME Global Gateway(仮)」を設立することを明らかにした。「LINE GAME」のプラットフォームを通じて、国内のゲーム開発会社のタイトルの海外展開を支援するとしている。パートナーの第1弾としてgumiに出資することも発表された。
こうしたLINEの動きについて、守安氏はまだ詳細を把握していないとしながらも、「日本のゲーム産業やコンテンツ産業は海外でもっとプレゼンスを発揮するべきだと思っている。(LINEの)取り組み自体は日本の産業にプラスになると思うので、ポジティブかネガティブかといえばポジティブにとらえている」と語る。ただし、DeNAの戦略などへの影響については「変化をあたえるようなことではない」との見方を示した。
2015年3月期第1四半期(4〜6月期)の連結業績は、売上高が前年同四半期比31.3%減の358億1900万円、営業利益は同59.0%減の69億7500万円。純利益は同59.2%減の40億3300万円で、減収減益となった。
ソーシャルゲーム事業において有料ゲーム内通貨である「モバコイン」の消費の減少が継続していることが主な要因となっている。第1四半期の国内コイン消費額は376億円だった。
今後の成長戦略について、守安氏は「引き続きゲームを主力として再強化していきたい。また中長期で成長する新規事業も創出していきたい」と語る。苦戦が続くゲーム事業については、4〜7月にかけてコイン消費が微増していると説明し、今後も国内外でのヒットタイトルを生み出していきたいと語る。
ゲーム以外の事業では、マンガ雑誌アプリ「マンガボックス」が7月に500万ダウンロードを超えるなど好調だという。また、仮想ライブ空間「SHOWROOM」では、8月にソニー・ミュージックエンタテインメントとともに新人発掘イベントなどを開催する予定。さらに、8月12日から開始する遺伝子検査サービス「マイコード」を始めとするヘルスケア事業を新たな成長事業に育てたいとした。
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