「iPhone 6」の前面パネルにサファイアガラス素材が使われるとのうわさは、これまで何度も流布されてきたが、一部のアナリストがこの説に疑問を投げかけている。
市場調査会社TrendForceが米国時間7月28日に発表したプレスリリースの中で、同社の調査部門であるLEDinsideのアナリストらは、4.7インチ画面のiPhone 6の発売時期とみられる2014年9月に間に合わせるのに必要なサファイアガラスの発注が、これまでサプライチェーンに流れたことを確認していないと述べた。ただし、サファイアガラス採用の新iPhoneが、限られた台数で順次展開する可能性もある、とアナリストらは指摘した。
アナリストらは調査報告の中で、サファイアガラス製パネルを搭載するiPhone 6の2014年9月における大規模な市場展開に対して悲観的である理由を、次のように説明した。
サファイア素材は、新しい世代のApple製スマートフォンのカメラレンズや指紋認証装置にも使われている。新型iPhoneがAppleのこれまでのスマートフォン各モデルと同様に好調な販売を記録するなら、2014年末までのサファイアの需要は、このスマートフォンでの使用によってけん引されるだろう。だが、大いに期待されるサファイアガラス製パネルについては、今なお不明なままだ。iPhone 6のサプライチェーンの分析が示すのは、関連部品のサプライヤーが組み立てを行うOEMへ向けて2014年6月中に製品を出荷し、9月の発売予定日に間に合わせる必要があるということだ。しかし、調査部門はスマートフォンのパネル向けの需要を見出さなかった。サファイアガラス仕様の新型iPhoneは、2014年には限られた台数で発売されるだろう。その主な理由は、サファイアインゴット製造各社の歩留まりが予想よりも低かったことと、サファイアガラスの加工に関連した問題があることだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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