Googleは米国時間6月25日、「Android」の次期バージョン「L」ではソフトウェアのパフォーマンスを倍増させる新たなソフトウェア基盤を採用すると同社年次開発者会議「Google I/O 2014」で述べた。
「Android Runtime」(ART)と呼ばれるソフトウェアレイヤによって、今日のAndroidを搭載するスマートフォン用やタブレット用のアプリの実行を受け持つ現行の「Dalvik」ソフトウェアが置き換えられることになる。Androidプラットフォーム担当エンジニアリングディレクターのDave Burke氏は複数のテスト結果を引用し、ARTによってパフォーマンスはおよそ2倍になると述べた。
Googleは2013年、「Android 4.4 Kit Kat」においてARTのプロトタイプを採用していたが、デフォルトでは無効にされていた。ARTは一部の互換性問題を引き起していたものの、Googleはどうやら、しっかりしたものに仕上がったと確信したようだ。Burke氏によると、プログラマ側でのコード修正は不要だという。
ARTによって大きな変革がもう1つもたらされる。これは64ビットチップ上で動作するうえ、スマートフォンの大半が採用している「ARM」アーキテクチャ以外でも動作する。ARTはARM Holdingsの64ビット「ARMv8」アーキテクチャや、IntelおよびAdvanced Micro Devices(AMD)の64ビット「x86-64」アーキテクチャ、MIPSの「MIPS64」アーキテクチャに対応している。
ARTとDalvikは仮想マシンと呼ばれているものであり、コンピュータ上に、アプリケーションソフトウェアを動作させる実質的なコンピュータをソフトウェアレイヤとして実現するものだ。この仮想マシンというアプローチにより、ソフトウェアを隔離できるようになるため、さまざまなアーキテクチャのチップ上で動作するAndroidアプリの開発が容易になる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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