Oracleは米国時間6月19日、株式市場終了後に2014会計年度第4四半期決算(5月31日締め)を発表したが、その内容は市場の予想を下回るものだった。
ハードウェアおよびソフトウェアの大手であるOracleの第4四半期は、純利益が36億ドル(1株あたり80セント)となった。
非GAAPベースでは売上高が前年同期比3%増の113億ドル、利益は1株あたり92セントだった。
アナリストらは売上高を114億8000万ドル、利益を1株あたり95セントと予想していた。
カリフォルニア州レッドウッドショアーズに拠点を置く同社は「ベネズエラの為替変動による営業外損失」がその一因だとしたうえで、これによりGAAPベースおよび非GAAPベースの1株あたり利益が2セント押し下げられたと付け加えた。
その一方で、部門別の売上高は増加した。第4四半期におけるソフトウェアサービスおよびクラウドサービスの売上高は合計でおよそ89億ドルと前年同期比4%増となった。
Oracleのプレジデント兼最高財務責任者(CFO)Safra Catz氏はクラウド部門の好調さを強調し、特定のサブスクリプションビジネスがランレートで年間およそ20億ドルと目標通りの実績を上げていると述べた。
さらに、最高経営責任者(CEO)Larry Ellison氏もクラウドに焦点を当て、同社が「SaaS企業として世界第2位につけている」とし、あらかじめ用意したコメントでSoftware-as-a-Service(SaaS)市場について以下のように語った。
SaaS市場において、Salesforce.comを除けばわれわれはどこよりも勝っている。またIaaS市場ではわれわれはRackspaceよりも大きく、そして、高い利益を上げてもいる。さらにわれわれは、顧客関係管理(CRM:販売やサービス、マーケティング)や、人的資本管理(HCM:人的資源や給与、資質)、企業資源計画(ERP:会計や調達、サプライチェーンなど)といった業界における近代的なSaaS製品やPaaS製品に関して、どこよりも完全なポートフォリオを有している。これらのSaaS製品はすべて、Oracleのマルチテナントアーキテクチャを実現したインメモリデータベースとJavaという、世界で最も強力なPaaS上で稼働する。われわれはクラウドにさらに注力し、SaaSビジネスとPaaSビジネスの双方においてトップの座に就くつもりだ。
SaaSおよびPaaSのサブスクリプションは第4四半期、前年同期比25%増の3億2200万ドルとなり、IaaSのサブスクリプションは前年同期比13%増の1億2800万ドルとなった。
OracleのプレジデントであるMark Hurd氏もハードウェアに関し、同社が「Sun Microsystemsのコモディティハードウェア事業を、利益を上げられ、成長するEngineered Systems事業へと変革した」と誇らしげに語った。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。
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