MM総研は、国内のMVNO(仮想移動体通信事業者)市場の2013年度実績と予測を発表した。2013年度末時点での契約回線数および売上額は1480万回線/4710億円で、2012年度末(1037万回線/3570億円)に比べ、回線数で42.7%、売上額で31.9%それぞれ増加した。
契約回線数を回線種別に分類すると、携帯電話(3G/LTE)が730万回線(シェア49.3%)、BWA(WiMAXおよびAXGP)が726万回線(同49.1%)、PHSが24万回線(同1.6%)で、携帯電話カテゴリが最多となった。
携帯電話カテゴリでは、「格安SIM」と呼ばれる大手キャリアサービスの再販型ではない独自サービス型SIMの契約回線数が大きく伸長。事業者シェアはNTTコミュニケーションズがトップで、以下、インターネットイニシアティブ、日本通信、ビッグローブの順となっている。これら主要4事業者のシェアの合計は、独自サービス型SIM市場全体の50%以上を占めている。
独自サービス型SIMの回線契約数は173万回線と、モバイル市場全体(1億5700万回線)から見ると1.1%ほどの規模ではあるが、「サービス認知度の低さ」「端末調達ハードルの高さ」「購入チャネルの少なさ」などの普及阻害要因が改善されつつあり、今後の急速な普及が期待される。
また現在、独自サービス型SIMを提供する事業者のほとんどがNTTドコモの回線を利用しているが、今年度以降はKDDI/ソフトバンク回線を利用したサービスの増加が予想され、市場の中期的な成長ドライバになるとみられる。
MM総研では、2014年度以降の契約回線数および売上額について、2014年度末が2020万回線/5780億円、2015年度末が2610万回線/6810億円、2016年度末が3240万回線/7680億円と予測。2012年度末から2016年度末までの年平均成長率は契約回線数で32.9%、売上額で21.1%になるとしている。
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