タブレット市場での地位の確立に苦戦してきた書店チェーンのBarnes & Nobleが、サムスンに支援を求めている。
両社は米国時間6月5日、共同ブランドのタブレット「Samsung Galaxy Tab 4 NOOK」を開発することを発表した。これらの端末には、サムスンのハードウェアに、カスタマイズされたBarnes & Nobleの「NOOK」ソフトウェアが搭載される。7インチディスプレイを搭載する初代Galaxy Tab 4 NOOKは、8月に米国の店頭で発売される予定だ。
サムスンとの提携は、Barnes & Nobleとその傘下のNOOK Mediaにとって良い決断かもしれない。同社のNOOK事業は不振に陥っている。直近の四半期決算(2014年1月25日締め)で売上高が50.4%も減少したことを明らかにした同社は、抜本的改革か事業廃止かの選択を株主らに迫られている。一方のサムスンは、タブレット市場で一定の成功を収めており、「Android」搭載タブレットの分野では主導的な地位にある。
この提携によって、ハードウェア設計に進出するというBarnes & Nobleの試みは事実上終了する。もっとも同社は5日、電子書籍端末「NOOK GlowLight」を引き続き提供すると述べている。ハードウェア設計をサムスンに委ねることにより、Barnes & Nobleは独自のソフトウェアとNOOKコンテンツの販売に集中することができる。
NOOKコンテンツの販売も、厳しい状況になっている。直近の四半期決算で、デジタルアプリや電子書籍などのサービスを含むNOOKコンテンツの売上高が、前年同期比26.5%減の5700万ドルだったことが明らかになった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス