Fitbit製品がウェアラブル分野で健闘しているようだ。
市場調査会社Canalysが米国時間5月21日に発表した新たな調査結果から、2014年第1四半期に世界中で出荷されたウェアラブルバンド270万台のうち、50%近くをFitbit製品が占めたことが分かった。
「Fitbit Force」についてはアレルギー過敏症をめぐる騒ぎや自主回収が最近になって発生していたが、どうやらこの件による売り上げへの影響はほとんどなかったようだ。この問題に迅速に対応したおかげで、Fitbitはユーザーと売り上げの勢いを維持しているというのがCanalysの見方だ。
Fitbitが同市場シェアの半分近くを獲得したのに対し、新たに強力なライバルとして登場したのがJawboneだ。Canalysによると、この新規参入企業は既に、世界中で販路を急速に拡大しているという。その一方で、Nikeの「FuelBand」は振るわず、第1四半期の市場シェアは10%減少した。Nikeは、将来におけるFuelBand製品すべてを終了する予定だと報じられている。
CanalysのアナリストDaniel Matte氏は声明で、次のように述べた。「率直に言って、FuelBandは売り上げで不利な立場に立っている。競合他社はスピード、世界的なリーチ、より広範な販路、他のフィットネスコミュニティーとの統合、優れたウェブサイト、マルチプラットフォーム対応といった点で、大きく優位に立っている」
FitbitとJawboneがウェアラブルバンド市場を支配したのに対し、Pebbleはスマートバンド市場で首位に立った。同社の「Pebble Steel」をはじめとする端末は世界市場で35%のシェアを占め、ソニーやサムスンを上回った。事実、サムスンの同第1四半期の市場シェアは23%減少している。
Canalysのバイスプレジデント兼プリンシパルアナリストであるChris Jones氏は、「サムスンは、新製品でセルスルーと顧客満足度を高めるため、思い切った行動をとる必要がある」と述べた。
ウェアラブルバンド市場は、第1四半期の出荷台数が270万台と堅調にみえるのに対し、スマートバンド市場はそれに及ばない。Canalysによると、同四半期にスマートバンドの総出荷台数は50万台にも届かなかったという。
CanalysのリサーチアナリストのJoe Kempton氏は、「一部の業界観測筋は、ウェアラブル市場は失敗したのではと考えている。しかしCanalysは、そうではなく、現在の動向は急速に変化しつつあるウェアラブル端末の性格を反映していると見ている」と述べた。「ウェアラブル専用のより高度なセンサ技術がまもなく登場するだろう」(Kempton氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。
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