任天堂が新興市場向けに新たなゲーム機を開発し、2015年から投入する計画だという。任天堂社長の岩田聡氏がBloombergに対して明らかにした。
岩田氏がBloombergに語ったところによると、任天堂は、既存のハードウェアに新たな名称を付けるのではなく、特に新興国市場を対象にした新端末を設計する計画だという。
岩田氏は、「われわれは、現在展開しているゲーム機の廉価版ではなく、新しい発想で新しいものを作りたい」と述べた。「製品と価格のバランスを一から作り出す必要がある」(岩田氏)
任天堂はこれまで、同社が展開する世界市場全体で同一のハードウェアを販売してきた。新興市場向けに新端末を作ることは、こうした戦略の転換を表している。岩田氏は、「Wii U」の販売不振を受け、同社に新たな勢いをもたらすべく奮闘している。
同社は1月、Wii Uの年間予想販売台数を900万台から280万台に下方修正したが、3月31日までの通年販売台数はわずか272万台だった。Wii Uの累計販売台数は617万台だが、対するソニーの「PlayStation 4」は、発売後わずか半年で700万台を売り上げている。
岩田氏は日本時間5月8日、同社の「マリオカート」シリーズ向けにモバイルおよびウェブのコンパニオンアプリをリリースする計画を明らかにした。これは、同社にモバイル市場向けゲームをリリースする計画はないことを示唆している。
岩田氏はBloombergに対し、「われわれはゲーム機事業を30年間やってきた。単純にこれをスマートフォンモデルに当てはめることはできないと考えている」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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