日本航空(JAL)と野村総合研究所(NRI)は5月1日、「Google Glass」をはじめとしたウェアラブルデバイスを活用した実証実験を米国ホノルル空港で開始したと発表した。先進的な業務スタイルの追求を目的としている。なお米国内で実施されるのは、Google Glassが現在、米国内でのみ試験運用されているためだ。
Google Glassは、眼鏡型のディスプレイを使って、インターネットやコンピュータにアクセスできる端末。実験ではこれを用いることで、航空機の整備、貨物の搭降載などの作業を効率的かつ確実に実施できるかを試す。今後、Google Glass以外のウェアラブルデバイスの活用も検討していくという。
この実験におけるウェアラブルデバイスの具体的な用い方は、カメラ機能や情報伝達機能を活かし、JAL本社スタッフが遠隔地にいる実務スタッフへの後方支援をすること。また同時に、スタッフにハンズフリー環境を提供することで、現場作業の効率性の向上や負担軽減を図ることなどだ。
NRIは、企業と共同で新サービスの創出を目指す「NRI未来ガレージ」の一環として参画した。実際の空港に必要なユーザーインターフェースの最適化などを進め、JALのより安全な運航管理業務とサービスの実現を目指すとしている。
なお米国では4月、Google Glassを着用してUnited Airlinesに搭乗した女性が、「安全上の理由」からグラスを外すよう客室乗務員に求められる出来事があった。女性はSNSで、今回の要請をGoogle Glassに関する知識や認識の問題のせいだとし「極めて低劣な反応」とコメントしていた。
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