「あれもこれもやらなければ」「あれもこれもやりたい」「あっちもこっちも気になる」、よくあることだ。頭の中だけで、ぐずぐずと考えていたのでは、いつまで経っても整理されず、どこから取り出していいのかも分からないままだ。そんな時にフセンを使って頭の中のごちゃごちゃを書き出してみる、いろんな事が分かってくるという。
著者の平本あきお氏は、コーチングを行うメンタルコーチであり、心理学の講師も務めているそうだ。本書で紹介されているフセンの使い方は、平本氏が自身のコーチングや研修などで実践している方法であるが故に、多彩な事例に基づいており説得力がある。プロローグに掲載されている、カラー写真を見ると、フセンを使って考えることが、いかに楽しいことか一目瞭然だ。
本書の構成は、最初から順番に読み進めていくのでも、もちろん構わないが、たとえば「自分が1つの枠にとらわれてしまっていて抜け出せない」「自分は何が本当はやりたいのか分からない」など、自分の悩みに合わせてどこから読んでも大丈夫なようにできている。とにかく今、この混乱した状況から抜け出したいとか、考えすぎてしまっていつも手探りで歩いているような気持ちだ、という人なら、本書のやり方でかなりスッキリできることは間違いない。
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