NTTドコモは4月25日、インドの携帯電話事業から撤退する方針を固めたことを発表した。同社が出資するインドの通信事業者Tata Teleservices Limited(タタ・テレサービシズ リミテッド:TTSL)が、2014年3月期に所定の業績指標を達成できなかった場合、ドコモが保有するすべての株式を売却する予定。
ドコモは2009年3月に、インド国内で通信事業を手がけるTTSLに約2523億円を出資。同年6月にTTSLと携帯キャリア「TATA DOCOMO」を立ち上げ、携帯電話事業を展開していた。さらに2011年5月には約144億円を追加出資。2014年3月31日時点の出資比率は26.5%となっていた。
この出資時に、TTSLおよびタタ・グループのTata Sons Limitedとの間で、TTSLが2014年3月期に所定の業績指標を達成できなかった場合、ドコモが保有するTTSL株式を、取得価格の50%(約1254億円)か公正価値のいずれか高い価格で売却できる買い手の仲介を、Tata Sons Limitedに要求する権利(オプション)を得る契約を結んでいた。
ドコモでは6月に同権利を行使し、株主間協定に従ってTTSL株式を売却する予定だという。なお、現時点では売却価格などが不確定であるため、2014年度の業績への影響は未定としている。
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