ソフトウェアプログラマーに人気のオンラインコミュニティおよびライブラリを提供するGitHubが、内部調査を受けて整理を進めている。
この内部調査は、サンフランシスコに拠点を置く同社の労働環境が好ましくない状況にあるとされていた問題を受けたものだ。最高経営責任者(CEO)で共同創設者のChris Wanstrath氏は、米国時間4月21日付けのブログ投稿で、第三者による調査の結果を公表し、この不透明な問題についていくらか事情を明らかにした。
Wanstrath氏によると、GitHubにとって(法的にも金銭的にも)朗報なのは、同社社長で共同創設者のTom Preston-Werner氏と同氏の妻であるTheresa Preston-Werner氏に対する元従業員の主張を裏付ける証拠が見つからなかったことだ。
それでもまだ改善できることはあるとして、Wanstrath氏は状況を次のように説明している。
性的または性別に基づくハラスメントや報復、あるいは性差別的または敵対的な労働環境があったという、Tomとその妻に対する主張の根拠となる証拠は調査では見つからなかった。しかし、法的な間違いは犯していなかったにせよ、判断のミスや誤りがあったことは調査で裏付けられた。
Preston-Werner夫妻に対する疑惑は今年3月、GitHubの元従業員Julie Horvath氏が自身の主張を裏付け、退職を説明する詳細な情報と文書をメディアに公表したことで浮上した。
GitHubは直ちに調査を約束する一方で、創設6年の同社が2014年1月までフルタイムの経験ある人事担当責任者を雇用していなかったことを認めた。
Tom Preston-Werner氏は4月21日、ニューヨークの自宅から次のような声明を発表した。
「残念ながら、今回の件に関する調査と、それに集まった注目により、GitHubにとどまることが私にとっても会社にとっても障害になることが懸念される」(Tom Preston-Werner氏)
Tom Preston-Werner氏が2008年に創業に携わった同社を退職することは、同氏がOculus VRのオフィスを訪れて以来、拡張現実(AR)テクノロジに関心を持っていることにも関連している。同氏の妻もニューヨークのマンハッタンを拠点とする新興企業インキュベーターTechstarsに参加する予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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