トラベリエンスは4月15日、訪日外国人観光客とプロの観光ガイド(通訳案内士)とをつなぐプラットフォーム「TripleLights(トリプルライツ)」を開始したと発表した。2020年の東京五輪に向け、質の高いガイドを求める外国人観光客の、多様なニーズに応えられるサービスを目指すとしている。
通訳案内士は、報酬を受けて外国人に付き添い、外国語を用いて旅行に関する案内をする職業。優秀な語学力だけでなく、日本の地理や歴史、経済、文化などの幅広い知識、教養も求められる。国家試験に合格し、都道府県知事の登録を受けることで仕事ができる。TripleLightsに観光ガイドとして登録できるのはこの通訳案内士のみで、申請時には資格証の画像を送付する必要がある。
TripleLightsで対応できる外国語の種類は、通訳案内士試験で受験者が選べる言語と同様の、英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、韓国語、タイ語の10言語。通訳案内士は全国にいるため、国内のあらゆる場所でツアーを提供できるとしている。なお日本政府観光局によると、2013年4月1日時点での通訳案内士の登録数は1万6779人だという。
4月21日時点でのツアープランは、東京を6時間(145.50 USドル)、京都を8時間(261.90 USドル)などがある。ツアー成約前に、観光客が観光ガイドのプロフィールを確認できる仕組みとなっており、「ミスマッチが起こりにくい」(同社)という。
観光ガイドの報酬は、ツアーの設定額に対し、トラベリエンスが既定の手数料率を差し引いた残りの金額となる。
TripleLightsの今後について同社は、2014年は「日本全国47都道府県と通訳案内士の資格にある10言語に対して、ガイドツアーを充実させ、日本最大の訪日外国人向け観光プライベートツアープラットフォームを目指す」。2015年以降は「アジアの国々やヨーロッパの国々での現地人ガイド、ツアーへとサービスを拡大し、プロフェッショナルガイドに特化したプラットフォームで世界一のサービスを目指す」。
そして東京五輪のある2020年には、「質の高いガイドを求める訪日外国人観光客の、大量で多様なニーズにすべて応えられるサービスでありたい」としている。
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