初代「iPhone」向けソフトウェアの開発で重要な役割を果たしたエンジニアでバイスプレジデントのGreg Christie氏が、Appleを去ることになった。これは、重要な時期にある同社にとって、大きな痛手だ。
Christie氏はAppleの「Human Interface」チームの統括者だった。同チームの任務は、使いやすく、洗練されたソフトウェアの開発だ。例えば、Christie氏のチームは、iPhoneの「slide to unlock」(スライドでロック解除)機能や連絡先リストから電話をかける機能を開発した。
Christie氏退職の主な理由は、Jonathan Ive氏とのあつれきである、と9to5Macは匿名情報筋を引用して報じた。Ive氏は2012年、Appleの大規模な組織改革の後、同社のインダストリアルとソフトウェアデザイン両方のチーフに就任した。それ以前の同氏の肩書きは、単にインダストリアルデザインの責任者であったが、「iOS」の元チーフで退職したScott Forstall氏の後任となっていた。
また、9to5Macの報道によると、Ive氏とChristie氏の不和は、「iOS 7」の外観に対するビジョンの衝突から生じたという。AppleはiOS 7で、同モバイルOSにこれまでで最も抜本的な再設計を施した。
Appleに近い複数の情報筋は9to5Macの報道に異議を唱え、Christie氏とIve氏の関係は良好だと述べた。
一方、Appleは両氏のあつれきを控えめに扱っており、Christie氏とIve氏は密接に連携してきた、と述べた。米CNETが入手した声明の中で、Appleの広報担当者は次のように述べている。
Appleに20年近く勤めたGregは以前より2014年中に退職することを予定していた。GregはApple製品全般に極めて重要な貢献をし、世界有数のHuman Interfaceチームを構築してくれた。同チームは長年にわたってIve氏と密接に連携している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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