反イスラム映画出演女優、グーグルの削除命令違反を訴え--罰金を要求

Steven Musil (CNET News) 翻訳校正: 編集部2014年03月27日 11時28分

 Googleに反イスラム的な映画をYouTubeから削除するよう命じた判決を2月に勝ち取り、論争を呼んだ女優が、Googleは同作品を直ちにサーバから削除しなかったとして、処罰を求めている。

 論争を引き起こした映画「Innocence of the Muslims」に出演したCindy Lee Garciaさんは米国時間3月25日、法廷侮辱罪の適用を求める緊急の申し立てを提出し、GoogleがYouTubeとそのほかのすべての同社プラットフォームから同作品を24時間以内に削除するよう求めた2月の裁判所命令に違反したと主張した。この動議は、Garciaさんの最初の削除通知に掲載された852のリンクについて、1リンク当たり最大15万ドルの罰金を支払うようGoogleに求めている。総額は約1億2800万ドルに上る。

 この14分の映画は国際的な反感を招き、世界中で抗議活動を誘発している。Garciaさんは殺害の脅迫を受け、「回復不能な損害」を被ったと述べた。同作品における自身の出演シーンの著作権を取得したGarciaさんの主張によると、Garciaさんは別の映画に出演するために雇われ、その映像は、Garciaさんが最初に出演契約を結んだ映画とは似ても似つかない映画で使用されたという。

 米第9巡回控訴裁判所は2月、Googleに対し、同作品のコピーをサーバから削除するよう命じ、同作品は言論の事前抑制にはならないと判断した。Googleは当初、言論の事前抑制を理由に削除を拒否していた。

 3月25日に提出された動議によると、Googleは裁判所命令に従う努力をほとんどしておらず、その代わりに、著作権侵害に当たるコンテンツを含むごくわずかのコピーを無効にして、削除に関する「悪意に満ちたメッセージ」に置き換える方策を選択したという。そのメッセージには、「この作品に登場した女優が自身の5秒間の出演シーンに関して著作権の申し立てを行ったため、この動画は現在閲覧できない。米国の裁判所はGoogleに対し、本作品を削除するよう命じた。当社はこの作品の著作権に関する判決に強く反対しており、断固として戦うつもりだ」と書かれている。

 Googleは裁判所命令には従えないという立場を取り、命令違反の可能性があるリンクを特定する義務をGarciaさんに負わせようとしている、というのがGarciaさんの動議の主張だ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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