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4K時代に“4K相当”テレビ「AQUOS XL10」を販売するシャープの戦略

加納恵 (編集部)2014年03月26日 20時18分
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  • 「AQUOSクアトロン プロ XL10」

 シャープは、2013年10月にフルHD解像度のパネルで4K相当の高精細表示ができる液晶テレビ「AQUOSクアトロン プロ XL10」シリーズを発表した。発売から約3カ月が経過し、その売上は、前衛モデル「XL9」の約2倍と好調に推移しているという。“4K相当”表示というオンリーワンの機能が、どう市場に受け入れられ、実売に結びついているのかなどの状況を、シャープデジタル情報家電事業本部国内AV営業統轄の居石勘資(おりいし・かんすけ)氏が説明した。

 XL10シリーズは、4原色技術を使用した液晶パネル「AQUOSクアトロン」に、低反射の「モスアイパネル」、「超解像 分割駆動エンジン」など、最新技術を搭載した液晶テレビ。1920×1080ピクセルのフルHDパネルながら、4K相当の高精細表示ができることが最大の特長で、シャープでは「プレミアム2K」モデルと位置づける。

  • 国内液晶テレビ需要予測

 46、52、60V型を11月30日、70、80V型を12月10日に販売を開始し、11~3月までの累計実売台数は約1万5000台。これは前衛モデルXL9シリーズに比べ約2倍の台数になる。

 しかし、2012~2013年度の国内テレビ市場の状況は決して良くない。エコポイント制度の導入や地上アナログ停波があった2010~2011年度の反動を受け、基本需要台数は500万台程度と従来の900万台を大きく下回る数字が続いている。


シャープデジタル情報家電事業本部国内AV営業統轄の居石勘資氏

 そうした中、居石氏は「ここへきて900万台の基本需要台数に向け、緩やかに復調してきている」と話す。需要の下支えになっているのが2004~2006年度に薄型テレビを購入している買い替え層だ。「一般世帯のテレビ平均使用年数は約8年と言われており、2005年前後に販売された薄型テレビの買い替えが本格化してきている。この買い替えをキャッチアップする」と言う。

 2004~2006年度の37V型以上の薄型テレビ出荷実績は約350万台。当時の薄型テレビに比べると、バックライトはCCFL管からLEDになり、デザインも狭額縁に変更され設置性も高まった。「現在お使いのテレビが今のテレビとどう違うのかをアプローチポイントにする。画面サイズに関しては現在のテレビの2倍以上をご提案していく」と画面サイズのランクアップを推進する。

  • フルHDモデルの「AQUOSクアトロン G9」、XL10、4Kテレビの「AQUOS UD1」の3モデルを並べて展示

 シャープでは、この買い替え層に向けXL10を訴求していく。店頭では、フルHDモデルの「AQUOSクアトロン G9」、XL10、4Kテレビの「AQUOS UD1」の3モデルを並べて展示。「画面サイズのランクアップをおすすめした上で、さらに画質もランクアップできる商品」と位置づける。

  • AQUOSの買い替え提案

 また、46~80V型までそろえたサイズ展開も訴求ポイントの1つだ。「話題の4Kテレビは欲しいけれど、画面サイズが55V型以上と大きく、設置面から導入できないお客様もいる。XL10であれば4K相当の高精細画質が見られるテレビを46V型から選べる」と強調した。

 XL10は“4K相当”表示というオンリーワン技術を持ちながら、モスアイパネル、ハイブリッドキャスト対応、「2.1chフロントサウンド音声システム」と最新技術を惜しみなく投入している。「4Kは話題性はあるが、それがすべてのお客様に響くとは限らない。XL10ではそれ以外にも見やすさ、高音質、最新性能など多くの納得点を持っている。4K相当表示は“つかみ”としてお客様を引き寄せられるが、最終的な購入には、復数の納得点がないと結びつかない」と現状のテレビ市場を分析する。

 現在、最大の懸念は消費増税後の反動減だ。「買い替えのお客様に対し満足度の高い商品をお届けして反動減を吹き飛ばしたい。4月以降の取り組みが年間の国内テレビ基本需要900万台回復への試金石になると思う」とした。

 
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