XYZプリンティングジャパンは3月18日、一般消費者向け3Dプリンタ「ダヴィンチ 1.0 3Dプリンタ」を発表した。
最大の特長は、6万9800円(税込)という低価格だ。XYZプリンティングのミッションは「誰もが自宅で手軽に3Dプリンタを楽しめる環境をつくること」(XYZプリンティングジャパン ゼネラルマネージャーの吉井宏之氏)という。
フィラメント(ABS樹脂)は600gで3280円、全12色がラインアップする。4月の消費税率変更後も税込価格は変更しない方針だ。価格を抑えられる理由について、ODM、EMSで培った経験から、開発や製造、販売までを一貫して行えるためと説明した。
印刷方式は熱溶解樹脂積層法(FFF)だ。印刷ヘッドはシングルで、ヘッド直径1.75mm、ノズル直径は0.4mm。印刷速度は150mm/秒だ。筐体サイズは高さ510mm×幅468mm×奥行き558mmで、重量は23.5kg。
クラウド上から無料で作品をダウンロードできる「XYZクラウドギャラリー」も用意しており、約500点の作品データがそろう。また、オリジナルプレビューソフトウェアとして「XYZware」がバンドルする。ズームや回転、サイズの調整程度は可能だが、細かい編集はできない。
XYZプリンティングは、台湾を拠点に電子機器を製造する金寶グループを母体とするプリンタ専業メーカーだ。本社を台湾に置き、日本、米国、欧州、中国などにグローバル展開をしている。現在、グループには22社の関連企業と65の工場があり、2013年のグループ売上高は299億米ドル(約3兆円)。
ダヴィンチ 1.0は組立済みのため、調整済みの状態で出荷される。設置時の調整が不要で、箱から出して保護テープなどを取り除き、フィラメントを装着すればすぐ使用できる。また、日本向けにサポートも用意されており、日本国内でサポートを受けられる。
販売は楽天、アマゾンに加え、店頭で実機を確認できるビックカメラグループ各社でも販売する。3月下旬にはYahoo!ショッピングでも販売予定だ。全世界における3年間の目標販売台数は100万台。
なお、デュアルヘッドを搭載した「ダヴィンチ 2.0」と無線LANに対応した「ダヴィンチ 2.1」を開発中で、年内にもリリース予定としている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」