BBソフトサービスは3月10日、日本国内の総代理店として販売するジェスチャー入力デバイス「Leap Motion コントローラー」に関するイベントを開催した。
Leap Motion コントローラーは、空中でのユーザーの手と指の動きを感知し、直接コンピュータを操作できる3Dモーションセンサデバイスだ。
手の操作でGoogle Earthを操作したりゲームをしたりできる。実売価格は9800円。端末にはカメラやセンサが搭載されており、デバイスを基点として上、左右、奥行きそれぞれ約60cm×60cm×60cmの逆ピラミッド型の空間の中で手と指の動きを感知し、最大100分の1mmの精度で追跡できる。
米国やオーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、アイルランド、南アフリカ、スイス、イギリスの9カ国で販売されており、日本では2013年12月に販売を開始したばかりだ。
BBソフトサービス 取締役COOの瀧進太郎氏は、「Leap Motionは、楽しく優れた技術。おもしろいもの、いいものを兼ね備えたソリューションと確信し、日本に持って来た」と挨拶した。
イベントに合わせてLeap Motion CEO兼共同設立者のマイケルバックワルド氏が来日。「会社のビジョンは、コンピュータと人々とのインタラクションを促進すること」と話す。
「今日では、コンピュータ上で小さな子どもでも3次元の彫刻を作れる。しかし、その際のインターフェースは、マウスなどを使ってコンピュータに働きかけるもので、人間が持つ指の働きでは実現できなかった。LeapMotionなら、世界にある何百万台のコンピュータで、指で押したり引いたり何かを掴んだり、自由に何かをできるようになる」と語った。
現在のLeap MotionはMac OS XとWindowsに対応する。あらかじめPCのUSBポートに接続し、PC側には専用ソフトウェアをインストールしておく必要がある。
「まだスタートにしか過ぎない。テレビ、車中のディスプレイなど、どこでも使えるようにしていきたい。われわれが持っているテクノロジのカギは、ソフトウェアの中にある。例えば空間上の手の動きを精度を保ちながら、遅延がない形で正確にトラッキングできる。現在、10本の指をトラッキングができるのは世界でLeap Motionのテクノロジのみ」と意気込む。
Leap Motionは現在、SDKを公開しており、10万人の開発者がさまざまなアプリを開発している。日本にも、数千人の開発者がいるという。
なお、Leap Motionアプリケーション専門サイト「Airspace app store」にアクセスすると、対応する音楽やゲーム、教育アプリケーションをダウンロードできる。有料・無料とさまざまだ。
日本での活用事例として、ナイキの店頭で実際に行ったシューズ「Nike Tiempo Legend V」のプロモーションを紹介した。開発を担当したアカリの代表取締役である山下陽介氏は、顧客から「最先端でインパクトのあるもの、商品のデザインとテクノロジを訴求でき、タッチパネルとは違うもの」という要求があったという。
手を動かしながら靴の構造を理解できるような仕掛けや、左右に動かして靴を磨き上げたりしながら、靴を完成させると、最終的に壁紙がダウンロードできるという内容だ。
3カ月で1500人以上が体験し、来客者と店員のコミュニケーションのきっかけにもなるなど人気を博したという。山下氏は、開発もしやすく、安定して動作する点もよかったと話した。
このほかにも、ミュージシャンのアリスエフェクト氏がLeap Motionを使い、手の高さや動きで音楽を演奏するデモを披露した。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス