インターネット上で写真コレクションをプロ向けに提供しているGetty Imagesは、長年にわたって、自社の広範な画像ポートフォリオを利用したいと考えている人々からライセンス料を徴収してきた。しかし、そうしたやり方が変わりつつある。
Getty Imagesは新たに「Embed」(埋め込み)ツールの提供を開始した。このツールを使用することで、同サービスのポートフォリオの画像3500万点以上を非営利目的で使用することができる。Gettyのツールは、ユーザーによる「YouTube」の動画、「Flickr」の写真、ツイートの埋め込みを可能にする「iFrame」コードと同じコードを使用して、HTMLコードを生成する。このHTMLコードには、ブログやソーシャルメディアへの投稿に埋め込み可能な適切な属性が含まれる。
Gettyは、写真上を右クリックするユーザーによって、同社の画像が何年もの間、ウェブ上で広範囲にわたって著作権を侵害されてきたことを認めており、今回のプログラムの目的は、写真家や同社にとっての新たな収益源を見出すことだと説明している。
Getty Imagesの事業開発、製品およびコンテンツ担当シニアバイスプレジデントを務めるCraig Peters氏はCNET Australiaに対し、「われわれが取り組もうとしていることは、既に存在する手法を採用することであり、そのことを合法的に実現することだ。そして主に、属性やリンクを通じて、写真家らに利益の一部を還元することを目指している」と語った。
画像にはメタデータが残っていることから、ユーザーは画像をクリックすることでGetty Imagesのサイトに戻り、その画像や写真家に関する詳しい情報を参照したり、他の目的で使用するためにライセンスを受けたりすることが可能だ。
「長期的には、われわれが検討し得る収益化の選択肢はほかにもある」とPeters氏は述べた。「可能性があるのは、データや広告といった選択肢だ。YouTubeが埋め込み機能を使って何を行ってきたのかを見てみると、同社がインターネット全体で提供されるYouTube動画と併せて、広告を配信していることが分かるだろう」(Peters氏)
実際に、Gettyの最新のサービス利用規約では、画像の利用者への対価を支払わずに、同サービスによる埋め込み画像への広告掲載を可能としている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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