C-classのように自動車に独自のGPSアンテナがあれば、CarPlayはそれを利用して位置決定をより正確に行う。Apple Mapsにはデットレコニング機能もあるので、GPSシグナルが一時的に失われても、森の中や海中をドライブしているように表示されることはない。
電話をかける場合は連絡先の名前を言うだけで良いため簡単だが、スクリーン上にキーパッドも用意されている。テキストメッセージングはさらに興味深く、インターフェース上にテキストメッセージはまったく表示されない。メッセージの送受信は、Siriがメッセージを読み上げることで、ドライバーの脇見運転を防ぐ。テキストメッセージの作成を音声コマンド以外で行うことはできない。
音楽ライブラリはiOSのインターフェースとよく似ており、CarPlayでは「iTunes Radio」がデフォルトになっている。アルバムのアートワークは、「再生中」のスクリーン上に個別のイメージとして表示されるのではなく、背景にかすかに見えるようになっている。
iHeartRadioのインターフェースも見たが、そこには筆者がこのアプリに期待していた機能があった。自分の「お気に入り」のラジオ局と、自動車の現在位置に基づいたリストを見ることができた。しかし新しいラジオ局を探して、自分の「お気に入り」リストに追加する方法はなかった。
さらに感心したのは、CarPlayがデモ中になめらかに動いていたことだ。外部データをロードする場合には待ち時間があったが、主な機能やインターフェースの動きは極めて素早かった。C-classのスクリーン上には、自動車独自のナビゲーションシステムやオーディオ、電話機能に切り替えるためのアイコンもあった。
CarPlayを使うためには、「iPhone 5」以降が必要であり、少なくとも2014年末まで待たなければならない。Mercedes-Benzのエンジニアは筆者に、同社は2014年末までにCarPlayをC-classに搭載しようと努力していると話したため、それは2015年モデルになる可能性が高い。「S-class」はC-classと同じヘッドユニットを使っているようなので、S-classもCarPlayを搭載するかもしれない。VolvoはCarPlayのデモをコンセプトカーで行っていたが、CarPlayを最初に搭載するのは「XC90 SUV」になる予定だと語った。本田技研工業など、ほかにもCarPlayの採用を発表しているメーカーはあるが、ジュネーブモーターショーでは展示されなかった。
Mercedes-Benzの広報担当者は筆者に対して、Open Automotive Allianceが提唱する「Android」のミラーリング機能を全面的にサポートする可能性も高いことを明らかにし、同社の自動車においてiOSとAndroidは共存しうると述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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