スペイン、バルセロナ発--Ford MotorとMicrosoftの最近の関係についてのうわさや憶測には事欠かない。
Microsoftは、インフォテインメント車載システム「SYNC」の初期の頃から、基盤となるソフトウェアを提供してきている。同システムを搭載した自動車は膨大な数にのぼるため、これは大きなビジネスとなっているが、Fordが同社の車載システムの基本ソフトウェアをBlackBerryの「QNX」に変更するという、Microsoftにとって悪いニュースになり得るうわさが出てきている。
しかし、Fordは一足飛びにそのような結論に達してほしくないと述べている。米CNETは、当地で開催されているMobile World Congress(MWC)において、FordのマネージングディレクターPim van der Jagt氏に話を聞いた。同氏によると、Fordは常にサプライヤーの妥当性を調査、評価しており、Microsoftとの契約の再評価も通常業務の一環だという。同氏は「SYNCおよび『SYNC 2』はMicrosoftとともに作り上げたものだが、われわれは同社と結婚しているわけではない。われわれにとって同社はサプライヤーであるため、適切なパートナーであるかどうかの評価を常に行っている」と語った。
ただし、これはMicrosoftとの関係が絶たれることや、BlackBerryのQNXを採用することを意味しているわけではない。Jagt氏は「それはうわさだ。われわれは、次世代システムに求める要件を仕様化している最中である。つまり、どのようなことを行いたいかや、どのような特長を追加したいか、そしてどのような機能にするのかだ。その後、サプライヤーの選択という通常のプロセスに進むことになる。次世代システムに対するこれらの要求は各社に送付される。MicrosoftやAppleといったさまざまな企業に送付され、こうした企業が提案を出してくる。(中略)その後われわれは評価段階に移り、選択を行うが、そういった選択はまだなされていない」と述べた。
要するに、Fordは提案を依頼している段階、すなわち多くの大規模プロジェクトの前に必ずある提案依頼書(RFP)の募集段階にある。そして「SYNC 3」は明らかに大規模プロジェクトだ。MicrosoftはSYNCの将来に必ず携わると決まったわけではないが、同じことはQNXにも言える。少なくとも現在のところは、それが公式見解だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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