トラブルに陥っているBitcoin取引所のMt. Goxがようやく、ユーザーに向けたメッセージとともに再び姿を見せた。
Mt. Goxのサイトは米国時間2月24日夜、複数の報道で同取引所が多額の損失を出して破産したと伝えられるさなかに、表示されなくなった。24日に空白になった同サイトのHTMLコードを調べたところ、「put announce for mtgox acq here」というテキストが見つかった。これは、Mt. Goxが買収候補になっている可能性を示唆するものだ。それまで空白だったサイトには現在、以下のメッセージが掲載されている。
拝啓 MtGoxの顧客の皆様
MtGoxの運営と市場に関する最近の報道と起こり得る反響を考慮し、サイトおよび利用者を保護するために、当面すべての取引を停止するとの決定がなされました。当社は今後、状況を詳細に監視し、適宜対処します。
敬具
MtGoxチーム
Mt. Goxは2014年2月、「技術的なバグ」のせいだとしてすべての引き出しを停止し、Bitcoinコミュニティを恐怖に陥れた。同取引所は、このバグはすべてのBitcoin取引に影響すると主張したが、Bitcoin Foundation側はこれに反論し、Mt. Goxが仮想通貨の実装でカスタマイズした部分にのみ原因があると非難した。
不安を抱くBitcoinユーザーの沈静化を図り、Bitcoin関連の企業グループは2月24日、Mt. Goxと距離を置く声明を発表した。この声明は以下の文章で始まっている。
Mt.Goxがユーザーの信頼に対して行った悲劇的な裏切りは、1企業による行為の結果であり、Bitcoinの回復力や価値、デジタル通貨業界を反映するものではない。Bitcoinには、信頼に値し支払い能力のある多数の企業が関わっている。これらの企業は引き続き、Bitcoinの安全性を高めて、消費者と取引業者にとって利用しやすいものにすることにより、Bitcoinの未来を構築していく。新しい業界につきものだが、取り除く必要がある不良業者はある程度存在し、それが現在直面している状況だ。Mt.Goxはすでに、Bitcoinコミュニティ数社との非公開協議において、自社に問題があることを認めている。
当初は「Mt.Goxの破産に関する共同声明」と題されていたこの声明は、その後簡略化され、「Mt.Goxに関する共同声明」に変更された。だが、グループの広報担当者はRe/codeの取材に、「Mt.Goxは、Bitcoinコミュニティ数社との非公開協議において、破産申請することを認めていた」と語っている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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