Bank of Americaは米国時間12月5日、仮想通貨「Bitcoin」に関する同行初のレポートを公開した。同レポートによると、Bitcoinは他のオンライン送金サービスと肩を並べる存在になり得るという。
Bank of Americaは同レポートのなかで「BitcoinはEコマースにおける主要な支払い手段となる可能性があり、既存の送金サービスと肩を並べる存在になるかもしれないとわれわれは考えている。資金移動の手段として、Bitcoinが将来的に成長する可能性を秘めているのは明らかだというのがわれわれの見方だ」と述べている。
仮想通貨は他にも存在しているが、最もよく知られているのはBitcoinだろう。Bitcoinは2009年頃から流通しているが、2011年に1コイン当たり2ドルの価値を持つようになるまでは軌道に乗っているとは言い難い状況だった。その後、2013年までにBitcoinは1コイン当たり20ドルにまで値上がりし、4月には266ドルにまで高騰した。ここ数週間の間で価格はさらに高くなり、現在では1000ドル前後で行き来している。
仮想通貨に対する規制は存在していないため、政府は懸念を抱くようになっている。仮想通貨は価格操作の対象となったり、他の種類の通貨をマネーロンダリングするために利用されるおそれがある。また、ハッキングの対象となりやすいうえに、通貨管理を簡単にすり抜けることもできる。
Bank of Americaも同社レポートのなかで、こういった懸念について記している。また同行は、Bitcoinが投機対象となり、その価格が乱高下することで、支払い方法として受け入れられにくくなるとともに、価格の暴騰により本来の価値を超えるバブルが生じる可能性もあると述べている。
とは言うものの、Bank of AmericaはBitcoinが将来的に広く利用されるようになる可能性もあると確信しているようだ。同行はそのレポートのなかでデータを解析し、Bitcoin経済の総計は最終的に150億ドルに達し、1コイン当たり1300ドルの価値を持つようになる可能性があると結論付けている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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