Edward Snowden氏が米国家安全保障局(NSA)から入手した文書によると、英国諜報機関GCHQのある部門が、Anonymousに対して分散型サービス拒否(DDoS)攻撃を仕掛けていたという。この文書をNBC Newsが確認した。
これが記載されていたのは、2012年のNSAの会議向けに用意された「PowerPoint」プレゼンテーションだ。その中では、GCHQの1部門であるJoint Threat Research Intelligence Groupが、Anonymousのチャットルームを妨害することを目的とした活動の一環として、「Rolling Thunder」と呼ぶDDoS攻撃を適用した様子が詳細に記されている。
DDoS攻撃は、一般的には犯罪者が使用する脅迫の手口だ。NBCは、このような攻撃を実施した政府は、欧米では英国が初めてだとしている。
この活動に詳しい諜報関係の情報筋らはNBCに対し、英国のこの機関は、「犯罪行為に携わるハッカー」が集まっていたと考えていたチャットルームに対してDDoS攻撃を仕掛けたと述べた。
「Denial of Service on Key Communications outlets」(主要コミュニケーション現場に対するDoS)として前出の文書に記されているこのDDoS攻撃が実施されたのは、2011年夏のことらしい。
プレゼンテーションには、ハクティビストらの間で交わされたチャットルームでの会話が引用されている。「IRCネットワークに何か問題があったのか」と、ある人物が問いかけている。「これまで30時間、接続できなかった」(ある人物)
「そうだね」と別の人物が答えている。「syn(同期)を大量に受けている。昨晩はやめるべきかどうかわからなかった。DDoSのせいだ」(2人目の人物)
GCHQは声明でNBCに対し、「GCHQのすべての活動は、厳格な法的および政策上の枠組みに基づいて実施されている」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス