Sprintは、T-Mobile USとの合併に向けた地ならしを進めているようだ。
The Wall Street Journalによると、Sprintの親会社であるソフトバンクの代表取締役社長の孫正義氏とSprintのCEOであるDan Hesse氏は、先ごろ米司法省の当局者と会合を持ち、2つの無線通信事業者の合併について同省の見解を探ったという。司法省は懐疑的な見方を示したと、WSJの記事は伝えている。
米国で第3位と第4位の規模をそれぞれ持つ無線通信事業者であるSprintとT-Mobileの間では、かねてから合併の可能性が取りざたされている。Sprintが資金の確保に動いていると報じられる一方で、T-Mobileの幹部も、合併によってAT&TやVerizon Wirelessとの競争を有利に進められると述べている。
だが規制当局は、無線通信業界は全米規模の事業者4社で競争するのが望ましいとの姿勢を崩していない。さらに、T-Mobileが回復基調にあることは、米政府にとって、現在の4大事業者すべてが生き残り、成長できるとの見方を裏付ける材料となっている。
米CNETはSprintとT-Mobileにコメントを求めたが、現時点では得られていない。
一方、T-MobileのCEOを務めるJohn Legere氏は、合併は理にかなっているとしながらも、「Uncarrier」(脱キャリア)戦略をやめるつもりはないと述べ、Hesse氏のチームではなく、自らが合併によって生まれるであろう新会社を率いたいとの意向を示唆している。
T-Mobileが劇的な復活を遂げて加入者が増加しているのに対し、Sprintは通信網の改修作業が長引いたことが原因でLTE競争で後れを取り、低迷が続いている。
とはいえ、どちらの通信事業者も、合わせて無線通信市場の3分の2を支配するAT&TおよびVerizonとまっとうに戦うことはできないと主張することはできるし、実際そうするはずだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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