実店舗を構える小売店は近い将来、Amazonとの提携を検討するようになるかもしれない。Amazonはこうした小売店に対して、同社の「Kindle」タブレットを用いて支払いが処理できる決済システムを提供する計画だと報じられている。
The Wall Street Journal(WSJ)が米国時間1月29日に報じたところによると、このシステムは早ければ2014年夏にも利用可能になるという。当初は中小規模の小売店に提供されるであろう同システムは、Kindleとクレジットカードリーダを組み合わせたものになる可能性があり、データ分析やウェブサイト開発といった他のサービスを含む可能性もあると伝えられている。
こうした動きにより、Amazonは実店舗を構える小売店との関係を強化し、Kindleタブレットの利用可能性を拡大できるようになる。また、Amazonには2億3000万人分以上のクレジットカード情報の蓄積があるため、小売店はこのようなシステムからより多くの利点が得られるようにもなる。
しかしAmazonは、PayPalやSquareといった企業によって既に競争が激化している分野に参入することになる。一方Appleも、PayPalといったサービスと競合する可能性のあるモバイル決済機能に取り組んでいると言われている。
Amazonは2013年、決済事業を運営するGoPagoを買収し、競争の激しい決済市場へと足を既に踏み入れている。なおこの買収により、AmazonはPayPalやSquareと真っ向から対決するつもりではないかとの声が高まっていた。
ただし、正式に決まったものはまだ何もない。複数の情報筋がWSJに語ったところによると、AmazonはKindleを利用した決済システムという計画を遅らせるかもしれないし、まったく違った方向へと針路を変更するかもしれないという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。
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